...彼程鋭い技巧家は少い...
芥川龍之介 「点心」
...彼程の立派な研究資料をムザ/\と焼いて了ったは如何にも残念であった...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...危険なこともあるまいね」部長は彼程の地位にも拘らず...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...アア、彼程の男を、かくも悩乱せしめた、この生腕の主とは、抑々(そもそも)何人(なんぴと)であったか...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...然しながら古来彼程真面目に、彼程単一に、自己の芸術の為めに突進した者はないと云ってもいゝでしょう...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...彼程ムツかしい「哲理」を処々に挿む作家は少なくとも日本では珍しいだろう...
戸坂潤 「思想としての文学」
...地上の事に限らず、死後の世界に就(つ)いても、彼程、通暁(つうぎょう)している者はない...
中島敦 「セトナ皇子(仮題)」
...彼程人を遣り込める事の嫌いな男はないのである...
夏目漱石 「それから」
...實際英國人の顏に彼程古典的な型を彷彿させるものは滅多(めつた)にない...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...如何(どう)して今の市民には彼程までに悲劇なるものがその意に投じてゐるか? 理論では決して解らぬ現象です...
牧野信一 「山彦の街」
...彼程一所懸命に舞台に精力を傾注し...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
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