...彼是(かれこれ)駒形(こまかた)の並木近くへさしかかっていたのです...
芥川龍之介 「開化の良人」
...彼是二百余りの瓢箪(へうたん)を運ぶことだけはどうすることも出来なかつた...
芥川龍之介 「仙人」
...従つて彼の愛してゐた彼是(かれこれ)二百余りの瓢箪は彼の一周忌をすまないうちにいつかどこかへ流れ出してしまつた...
芥川龍之介 「仙人」
...彼は彼是(かれこれ)百行の詩を丁度善い長さに数へてゐる...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...それが彼是(かれこれ)一年ばかり続く中に...
芥川龍之介 「羅生門の後に」
...彼是二十尋(ひろ)ばかり引き去りて...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...手伝に来てからモウ彼是半年になると云つた様な話で...
石川啄木 「菊池君」
...彼是云うて居る夫子其の人の家庭が...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...『もう彼是二時だよ...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...彼是(かれこれ)百年近くかゝる事になる...
薄田泣菫 「茶話」
...彼是叱言(こごと)いふ俺でねえだ...
薄田泣菫 「茶話」
...実は私の方でも作家を相手に原稿料を彼是いふのは...
薄田泣菫 「茶話」
...小生はそういうことに頓着せずして彼是十年も経たろう...
中里介山 「生前身後の事」
...必竟彼是と名称を設けて...
蜷川新 「天皇」
...彼是(かれこれ)十人計(ばかり)の一行は主任の先導で...
羽志主水 「監獄部屋」
...目白文化村の建設もそのころ彼是であつたかもしれない...
正岡容 「大正東京錦絵」
...文藝に就いて彼是れ議論を戰はす程の素養を持つては居らぬ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...敢(あへ)て阿諛(おべつか)をつかつて彼是言はねばならぬ義務は持たぬが...
宮原晃一郎 「愛人と厭人」
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