...生死の彼方からさす平和な光を投げ込んでおきたいのだ...
豊島与志雄 「病室の幻影」
...遠い時の流れの彼方から...
久生十蘭 「南極記」
...町の彼方からも同じ声が八方から竜巻のやうに湧きあがつた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...築山の彼方からチリ/\と鳴る木履の鈴は手にとるやうに聞えた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...往来が疎らになった彼方から...
宮本百合子 「高台寺」
...遙か彼方からそれにむかってわたしの折られた剣を捧げる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼の病気が(彼女の涙ぐましい看病にも拘らず)しだいに重くなって、医者も薬も効かなくなり、もはや死を待つばかりになったとき、山の彼方から、びょうびょうと法螺貝(ほらがい)の音が聞えて来た...
山本周五郎 「山彦乙女」
...彼方から来る又四郎のすがたを見て...
吉川英治 「黒田如水」
...高順の二将が彼方から来るではないか...
吉川英治 「三国志」
...地平線の彼方から...
吉川英治 「三国志」
...彼方から馬に鞭打って追いかけてくるのは...
吉川英治 「三国志」
...彼方から一隊の軍馬が...
吉川英治 「三国志」
...彼方からおん輿の屋根にきらめく金色の鳳(とり)がゆらゆら見えて来た...
吉川英治 「私本太平記」
...また松明(まつ)のあかりが彼方から見えてくる」「え...
吉川英治 「私本太平記」
...すると彼方から炎天下を...
吉川英治 「私本太平記」
...廊(ろう)の彼方から...
吉川英治 「新・水滸伝」
...もう彼方から一群(ひとむれ)の土匪が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼方から女の影が夕靄(ゆうもや)につつまれてくる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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