...陸地に近づくに従って海岸が次第に波の彼方から持上ってくるということや...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...真黒に煤けた板戸一枚の彼方から...
石川啄木 「天鵞絨」
...ぽっかりと眼を醒ました時には開け放たれた硝子窓の彼方からは美しい夏の朝の陽の光が射し込んで爽やかな風がそよそよとカーテンを弄(もてあそ)び窓の上のカーネーションの葩(はなびら)に戯れて眠り足りた私の頬に心地よく触れていった...
橘外男 「逗子物語」
...低地と海との彼方から満月が出ると...
中島敦 「光と風と夢」
...はるかな過去の水平線の彼方から...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...遙か彼方からそれにむかってわたしの折られた剣を捧げる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すると彼方から、一彪(ぴょう)の軍馬が、燃えさかる草の火を蹴って進んできた...
吉川英治 「三国志」
...ところへ!彼方から唯二...
吉川英治 「三国志」
...高順の二将が彼方から来るではないか...
吉川英治 「三国志」
...すると彼方から百騎...
吉川英治 「三国志」
...彼方から錦幡(きんばん)五色旗をひるがえして...
吉川英治 「三国志」
...彼方からおん輿の屋根にきらめく金色の鳳(とり)がゆらゆら見えて来た...
吉川英治 「私本太平記」
...彼方から駈けまろんで来たと思うと...
吉川英治 「私本太平記」
...彼方から一トかたまりの人影がこっちへさして駈けてくるのがみえる...
吉川英治 「私本太平記」
...また松明(まつ)のあかりが彼方から見えてくる」「え...
吉川英治 「私本太平記」
...もう勝負ノ標(しめ)の彼方からこっちへ馬を返してくる...
吉川英治 「私本太平記」
...すると彼方から炎天下を...
吉川英治 「私本太平記」
...事の次第を聞いて彼方から飛んで来た六尺ゆたかな色白な壮漢があった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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