...彷彿として往来した事だろう...
芥川龍之介 「首が落ちた話」
...暗裏に彷徨して進路をとるゆえんを知らざるのみ...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...本篇はただ僅(わず)かに故人の一生の輪廓を彷彿(ほうふつ)せしむるためのデッサンたるに過ぎないのである...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...……半日半夜彷徨...
種田山頭火 「其中日記」
...ポストへ、五日ぶりの外出、W店で飲む、空腹と睡眠不足のためだらう、たいへん酔うた、酔うて彷徨した、とうたう倒れてしまつた...
種田山頭火 「旅日記」
...お庄はしばらくそこを彷徨(ぶらぶら)していた...
徳田秋声 「足迹」
...この若駒(わかこま)はかなり方々を彷徨(ほうこう)したのだったが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彷徨(ほうこう)してる力...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その寺はむかし/\西の方の都から彷徨(さまよ)つて来た尊い人が...
永井壮吉 「冬日の窓」
...そんな心持からさつき女の荷物も態々とつてやつた譯で彷徨つて居た二ヶ月前の彼とは全く異つて居た...
長塚節 「商機」
...幽庁彷彿占二山棲一白水青巒繞二屋西一籬破頻来隣舎犬 竹深遥聴別村鶏 詩留二残日一催二吟歩一酒送二流年一落二酔題一偶向二前川一捕二尺鯉一喜呼二鱠手一面前批嫌日々話二桑麻一野性原非二文献家一暑服五銖無二越一酒肴一種有二胡瓜一田翁患レ鼠引二沙狗一渓叟収レ魚養二水鴉一此地応須レ置二吾輩一簿書叢裡淡生涯かくの如きは運甓居に於ける...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...五里(り)の夢中(むちう)に彷徨(さまよひ)しが...
一葉女史 「たま※[#「ころもへん+攀」、U+897B]」
...あたかも旧道徳と封建思想の圏囲内を彷徨するイルンショー製「クロノメートル」の指針のごときもので...
久生十蘭 「湖畔」
...だが明らかに彼の心はあらぬ方を彷徨(さまよ)つてゐたに違ひない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...私も若い時冬の最中寒い大連で生死の境に彷徨し同じ様な心細さを感じたことがあつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...又何処へか彷徨(さまよ)って行ったようだったが...
二葉亭四迷 「平凡」
...本所割下水(わりげすい)から大川端(おおかわばた)辺(あたり)までの間を彷徨(ほうこう)して辻斬(つじぎり)をした...
森鴎外 「渋江抽斎」
...同じ死生の彷徨(ほうこう)状態が続いた...
吉川英治 「三国志」
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