...現に或時(いつか)の晩の如きは職工二人許りと連立つて行つた形跡があると云ふ事であつた...
石川啄木 「菊池君」
...それを一生けんめいにさがしてあるいた形跡がある...
海野十三 「金属人間」
...どうやらこれは砒素(ひそ)が入っていたような形跡がある...
海野十三 「三人の双生児」
...しのびこんだような形跡があるが...
海野十三 「超人間X号」
...轢死前既(すで)に一種の毒薬を服用したらしい形跡がある...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...滅多に箝(は)めない宝石入の指輪を大事に蔵(しま)っていた形跡があるのだから...
辰野隆 「愛書癖」
...ラフィット銀行に預けていた約五十万以上の金をうまく引き出したらしい形跡がある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...たしかにこの町あたりまで入り込んだ形跡があるようで...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人は抱き合いながら水に浸ってさまよい歩いた形跡があること...
中里介山 「大菩薩峠」
...明かに玄関の三畳から六畳の居間をとおって台所へ死体をひきずっていった形跡があるのです...
平林初之輔 「予審調書」
...自分が宿へ帰る前に誰かが自分の部屋へ入っていた形跡があるといって...
松本泰 「秘められたる挿話」
...「こんなもんかいな」と思ったらしい形跡がある...
三好十郎 「恐怖の季節」
...物置にでもつかったものらしい形跡がある...
柳川春葉 「怪物屋敷」
...この過多の涼味を加減することを企てていた形跡がある...
柳田国男 「雪国の春」
...真剣の努力を以て能楽にいそしんだ形跡がある...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...それを毎日毎日手入れをしておった形跡があるのじゃから...
夢野久作 「二重心臓」
...誰やら一度通ったらしい形跡があるので」「あるとすれば...
吉川英治 「江戸三国志」
...惜し気もなく伐(き)り下ろして焚物(たきもの)にしている形跡がある...
吉川英治 「新書太閤記」
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