...それは土と水と空気との形のない混合物であった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...なつかしいという形のない心は...
伊藤左千夫 「春の潮」
...なつかしいという形のない心が...
伊藤左千夫 「春の潮」
...その形のない、眼にも見えない静かな空気も、やはり本当は一種の物質なのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...もう形のない死神と亡靈との並んで通つてゐるのが人間界のものに見えないやうなものだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ぼくの売り物は形のない知恵なんだから...
江戸川乱歩 「影男」
...形のない形が見えるのです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...したがって五蘊(うん)とは、要するに、形のあるものと、形のないもの、すなわち有形の物質と、無形の精神との集合(あつまり)を意味するもので、仏教的にいえば「色」と「心」、つまり色心の二法となるわけです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...もしくは形のない或る一種の世の中の空気として実感される...
戸坂潤 「一九三七年を送る日本」
...云われる如く吾々は形のない色を表象することは出来ない...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...しかしそれは捕えんとすれば跡形のないものである...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...形のないまでにバラバラにして投げる...
久生十蘭 「新西遊記」
...形のないあれやこれが今にも形になりさうな気忙しさに打たれ...
牧野信一 「冬の風鈴」
...かやうに形のないものから如何にして形を作るかといふことである...
三木清 「人生論ノート」
...かように形のないものから如何にして形を作るかということである...
三木清 「人生論ノート」
...死ぬまで男の血をすすって美くしくておられる力をもって居る」凄く光る眼に宙を見て形のない或るものに誓う様にお龍は云った...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...彼らはただ未だ形のない泥んこを捏(こ)ねているだけなのだと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうすれば形のない物よりはるかに消えやすい...
柳田国男 「雪国の春」
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