...いずれにしても当座は用にたつ無頼漢にちがいなかった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...その当座は憤っていらしても...
田中貢太郎 「金鳳釵記」
...自分だって蘆屋の家を出て来た当座は...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...自分だつて蘆屋の家を出て来た当座は...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...来た当座は寂しいその店などは...
徳田秋声 「足迹」
...その当座は、またまたその噂で持切りで、能登守の屋敷あとは、金箔付の化物屋敷にされてしまい、そのお君の方を斬り込んだと伝えられる井戸は固く封ぜられ、ついにはその屋敷の前を通る者さえ少なくなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...当座は紙屑買いをするよりほかは心当りがござんせん...
中里介山 「大菩薩峠」
...当座は何でも有合せの雑穀をあてがって置き...
中里介山 「大菩薩峠」
...その当座は膏(あぶら)が浮いている...
中里介山 「大菩薩峠」
...はいった当座はそれほど寒いとも思わないのであるが...
中谷宇吉郎 「雪」
...出京の当座は、だいぶん身体(からだ)が衰ろえていたので、御米はもちろん、宗助もひどくそこを気遣(きづか)ったが、今度こそはという腹は両方にあったので、張のある月を無事にだんだんと重ねて行った...
夏目漱石 「門」
...死んだ当座は本当に気の毒だと思いましたよ」「生きて還ったと聞いたら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...でも当座は悲しいもんだから...
久生十蘭 「ユモレスク」
...どうしてもあきらめ切れないとあの当座は何れ程悲しんで居たか知れなかつたのですが...
牧野信一 「蚊」
...彼は新聞社へ入つた当座は...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...国表を逐電(ちくてん)されてしまった当座は...
吉川英治 「剣難女難」
...当座はひとまず菜園のほうで」おだてられて不承不承...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ただ当座は、一刻も早く陶器山(すえものやま)の静まるのを念じたに違いない...
吉川英治 「増長天王」
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