...私がピラネエ颪(おろし)みたいにこのマドリッドへ吹き込んで来た当初から...
谷譲次 「踊る地平線」
...」均平は今いる世界の周囲にも、事変当初から、あの空地(あきち)で歓送されて行った青年の幾人かを知っていた...
徳田秋声 「縮図」
...ここへ来た当初から見えきっているし...
中里介山 「大菩薩峠」
...当初からある計画を拵らえて...
夏目漱石 「それから」
...其中(そのうち)で事件の当初から最も自分の興味を惹(ひ)いたもの...
夏目漱石 「点頭録」
...自己を本位にして云えば当初から不必要でもあり...
夏目漱石 「道楽と職業」
...しかしこの堺は当初からの約束で是非何か講話をすべきはずになっておりましたから私の方もそれは覚悟の上で参りました...
夏目漱石 「中味と形式」
...ところが市蔵は自我よりほかに当初から何物を有(も)っていない男である...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...自分の批判はほとんど当初から働らかないし...
夏目漱石 「明暗」
...ぐぐぐぐと云う呻(うめ)きの聞えた当初から...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...当初から「W」の攻撃が目覚しく五―対―十の順序で...
牧野信一 「サクラの花びら」
...その共和国の当初から最後まで不断の戦争に従事しており...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...彼等は江戸ッ子になった当初から...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...当初から覚悟していた...
夢野久作 「少女地獄」
...当初から「一手切」の戦法を気構えていたので...
吉川英治 「上杉謙信」
...第一当初から謳(うた)って来た武家統治の自己の理想は一体どこへしまい込むのか...
吉川英治 「私本太平記」
...道具買いになって入り込んだ当初からの見聞をこまかに話して...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...当初からこの種の湿地であったとも考えられる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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