...数年前我々がその新しき思索的生活を始めた当初からして...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...無料配達廃止の当初からきわめて好成績に行われて来たのはまことに喜ばしいことであった...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...私がピラネエ颪(おろし)みたいにこのマドリッドへ吹き込んで来た当初から...
谷譲次 「踊る地平線」
...僕はそもそも事件の当初からいち早く逃げ出して...
辻潤 「ふもれすく」
...ほとんど当初からの門外漢と云ってもいい...
夏目漱石 「思い出す事など」
...他は年々順次に表彰するという意を当初から持っているのだと弁解するならば...
夏目漱石 「学者と名誉」
...当初からある計画を拵らえて...
夏目漱石 「それから」
...自己を本位にして云えば当初から不必要でもあり...
夏目漱石 「道楽と職業」
...こういう当初からの聯想(れんそう)に支配されて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...自分の批判はほとんど当初から働らかないし...
夏目漱石 「明暗」
...ぐぐぐぐと云う呻(うめ)きの聞えた当初から...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...貴方と私との結婚当初から今日までを回顧して私は今最善の理性と勇気との命ずる処に従ってこの道を取るに至ったので御座います...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...成功の当初から割り渡して私有せしめたものと...
柳田國男 「地名の研究」
...彼等は江戸ッ子になった当初から...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...この大学の創立当初から勤続しておられたお方で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...まったく孤立無援(こりつむえん)のかたちに在(あ)るようでして」「当初からの覚悟であろうが」「もとよりです...
吉川英治 「黒田如水」
...第一当初から謳(うた)って来た武家統治の自己の理想は一体どこへしまい込むのか...
吉川英治 「私本太平記」
...頼朝と義仲とは、性格のちがいもいちじるしいが、両者の用兵といい抱負といい、発足の当初から、これほどな相違を示していた一証といってさしつかえあるまい...
吉川英治 「随筆 新平家」
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