...で私も当分の間、その好意に甘えることになった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...おっしゃるまでもなく、僕は当分の間、外の仕事は放って置いて、この事件に全力をつくす考えです...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...即ち我が国はここ当分の間は世界の風潮を指導するの力なきが故に...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...それで、私はもうそういう方面に実は見切りをつけまして、誰にも相談せずに、先生のところへ飛び込んで、お願いにまいったんでございます」「私に御相談をされましたことは、当分の間、どなたにも秘密にしておいた方がいいだろうと思います」「探し出されて、やっと父の危篤に間に合ったというよりも、自分から看護に帰って来たという風にした方がよろしいでしょうね...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...それには此処当分の間雪子ちゃんが帰って来てくれない方が都合がよい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...何処か人目に付かない所へ当分の間身を隠させ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...今日から当分の間...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...鼻なしのまゝ当分の間生かして置いて...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そこで、お角は、当分の間、江戸へでも行ってみたいとのお考えならば、適当の隠れ家を御紹介して上げましょう――いっそ、このまま、名古屋をつき抜けて、自分たちと一緒に京大阪から金毘羅(こんぴら)までも……とまでは言わず、いずれその辺は今晩にも、ゆっくり御相談を致しましょう、お疲れでございましょうから……お風呂をお召しになって、お休み下さい...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから当分の間は是公の事を...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...それぎり当分の間は沈黙した...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私は当分の間、静かに姿を消します」「でもあなた、お金ないのでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...当分の間夜は一歩も出ることは出来ないのか……先刻...
牧野信一 「池のまはり」
...この写真を当分の間書斎の壁に掛けて置かうと思つた...
牧野信一 「競馬の日」
...当分の間左記へ滞在いたします...
牧野信一 「はがき通信」
...当分の間お蕗のうちで静養して見よう...
牧野信一 「剥製」
...一日、引っ込んで、仕事場にばかりいる、変人の象牙彫りと、どこまでも、思い込ませて置きたいのだし、島抜けの法印は、当分の間、人前に、顔を曝(さら)せたものではない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...私を当分の間ここの家(うち)に泊めてくれない? ……その代りには...
吉川英治 「江戸三国志」
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