...そこの石畳は一つ一つが踏みへらされて古い砥石(といし)のように彎曲(わんきょく)していた...
有島武郎 「星座」
...一彎の長汀ただ寂莫として...
石川啄木 「漂泊」
...砂浜は大きく彎曲(わんきょく)して凹んでいる...
梅崎春生 「幻化」
...光線が彎曲(わんきょく)して思いがけない異常な方向に物の像(すがた)を見る事があるね...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...彎刀を振りかざしながら...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...それが彎形をなして流れてゐる川を微かに照してゐた...
田山録弥 「百日紅」
...首の長いガラスのフラスコの底板を思い切り薄くして少しの曲率をもたせて彎曲(わんきょく)させたものである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...私はその彎曲した姿勢の...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...左手にまるく彎曲してる海岸線の...
豊島与志雄 「道標」
...カドラン街の下にある彎曲(わんきょく)した隧道(すいどう)と三つの行き止まりとを見回ってきたところだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...路がひとうねりするたんびに岸が小さく狭く彎入し低い波が時をおいては ざぶーん...
中勘助 「銀の匙」
...彎曲率の分布状態で...
中谷宇吉郎 「茶碗の曲線」
...岸に沿つて彎曲してゐる防波堤の石に腰かけて杖を垂らせばその先きの一二寸は楽に海水にひたる...
長與善郎 「青銅の基督」
...八本の足が彎曲(わんきょく)して走ると見れば...
夏目漱石 「草枕」
...……君も知ってるだろうが、鶴子を殺害した犯人はひどい猫背で、背骨が側彎し、その上跛足(ちんば)だということが判っている...
久生十蘭 「魔都」
...ほかの家々と同じく彎曲(わんきょく)した...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...手取川が大きく彎曲(わんきょく)した島のような地形の上にあった...
山本周五郎 「似而非物語」
...その彎曲(わんきょく)したところが草原になっていた...
山本周五郎 「新潮記」
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