...ひどく弾んだ息遣いが...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それをしおにいろ/\な若い頃の想い出話が一座のあいだに弾んだ折...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...「ヤッ」綱は波のように弾んだ――空気は血の色をして閃(ひらめ)いた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...彼はなんとなく心が弾んだ...
原民喜 「永遠のみどり」
...夕方になると台所に彼の弾んだ声がきこえるのだった...
原民喜 「翳」
...横になったままではあるが、チヱの手を取り、落ちくぼんだ眼を、妖しく、ぎらつかせながら、なにか、弾んだ語調で、叫んでいる...
火野葦平 「花と龍」
...「よし、漕げ」と、舳に立ちあがった金五郎は、弾んだ声で、叫んだ...
火野葦平 「花と龍」
...それは定つてかうした話が弾んだ後であつた...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...妙に弾んだ気持ちを覚えた...
堀辰雄 「菜穂子」
...此日記にいつかまた別の弾んだ心で向えるような日の来るまで...
堀辰雄 「ほととぎす」
...わたくしの眼は、一瞬、その位置に寿女さんを視て、はっと弾んだ...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...みんなの気を引き立てるような弾んだ調子で...
矢田津世子 「凍雲」
...弾んだゴム毬のだんだん力を失う音がした...
横光利一 「旅愁」
...どこへでも参りましょう」お延は弾んだ声で云った...
吉川英治 「剣難女難」
...弾んだ呼吸(いき)で...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...鉢金に弾んだと思うと...
吉川英治 「無宿人国記」
...外庭の植込みの方で何やら話しあっている所員たちの弾んだ話声が途切れ途切れに聞えていた...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
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