...弾みをくって瞠(どう)とベンチの上に長くなって仆れる...
海野十三 「軍用鼠」
...毬のようにポンポン弾みながら...
海野十三 「蠅男」
...この次には、岡部は、砲弾みたいに、火薬の力でこの地下戦車を斜面へうちこんでくれなどといい出すのじゃありませんかなあ」「うむ、いいだしかねないなあ、岡部のことだから……」そのうちに、用意が出来た...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...歩いていてもひとりでに足が弾み...
谷崎潤一郎 「細雪」
...自分の弾みのついた身体(からだ)を受止(うけと)めて...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...弾みの付いた駕籠は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...若い女の低いが弾み切った声が聞えます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その弾みに、長大な身体が小窓のところまで伸びると、隙間漏る月の光が、ちょうどその顔のところを照したのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八五郎は弾みきった猟犬のように飛んで行きましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どうした弾みだか...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...「一寸郷里まで行つて来ました」と女はまだ旅行の浮々した弾みを持つてゐるやうだつた...
原民喜 「災厄の日」
...人聞きて身に泌むと云ふこと云ひぬ物の弾みはすべてわりなしかういふ体験は私にもある...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...そして空身の鞍が音をたてゝ弾みあがつた...
牧野信一 「剥製」
...ばかりか、心が弾み立った...
正岡容 「小説 圓朝」
...もし千鶴子が何かの弾みにカソリックの宗麟に滅ぼされた矢代家の特殊な歴史を知り...
横光利一 「旅愁」
...「しまった」と儀助は弾みを喰った槍穂を下げて...
吉川英治 「剣難女難」
...その弾みにくらくらと眼がまわって...
吉川英治 「剣難女難」
...もし、体を振り落されていたら、宙をもんどり打って、当然、頭蓋骨を粉な粉なにしたであろうが、幸いに、ぼくは足場板の端と一しょにどんと腰を打ッて、一度、弾み上がり、そして転がるさいに、肩や脚そのほかを傷めるだけですんだのだった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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