...弾みをくって瞠(どう)とベンチの上に長くなって仆れる...
海野十三 「軍用鼠」
...巷間寄り寄りに伝えるところではまだそのほかにお一方(ひとかた)……先王オスカル三世が何かの弾みに侍女に手をつけて...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...未亡人と沢崎との間に暫くその方面の閑談が弾み...
谷崎潤一郎 「細雪」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...幸い落ち散る抜刀が一腰、争う弾みに、二人の曲者(くせもの)の一人が投げ出したのでしょう...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...それが三尺幅もある大卓(テーブル)を二つ並べたのと違って、貸ビルの二、三室に巣くう第三流新聞の悲しさで、卓(テーブル)は引出しの無い狭いもの、それを両方から使って居るのですから向う側に席を占めて居る人とは、ツイ話も弾み、卓(テーブル)の下の足も触り、お互(たがい)に息も通うので、同僚達がやっかんで、「畜生ッ、くた張って了(しま)え」位のことを云ったのも無理のないことでした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...手前(てめえ)こそ落着いて話せ」弾み切った心持を誘発されて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...弾み切って飛んで行きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お鳥の部屋へ御案内を願います」平次の息は弾みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...肩を何んかの弾みに打っただけで――親分に見て頂くがよい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二人がひどく弾みながら玄関の三畳まで出て来た途端...
久生十蘭 「魔都」
...自動車のとまる軽い車輪の弾みを聞いた...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...一つ弾みをつけて...
火野葦平 「花と龍」
...人聞きて身に泌むと云ふこと云ひぬ物の弾みはすべてわりなしかういふ体験は私にもある...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...雀も濡れたまま千鶴子の沓先で毬のように弾み上っていた...
横光利一 「旅愁」
...コティの社長の細君という連想の弾みで...
横光利一 「旅愁」
...そうして来る政子の息の弾みを...
吉川英治 「源頼朝」
...振り向いた弾みに...
吉川英治 「無宿人国記」
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