...強慾で――いやその中でも取分け甚しいのは...
芥川龍之介 「地獄変」
...随分強慾な児だ...
石川啄木 「雲は天才である」
...隨分強慾な兒だ...
石川啄木 「雲は天才である」
...最後まで残ったのはやっぱり彼(か)の強慾なる湖畔亭のあるじでした...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...強慾でもなければ...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「オスカー・ブロズキー事件」
...父の財産はすべてあの強慾(ごうつく)ばりの雇い婆に与えられるのだ...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...彼は益々強慾(がうよく)になり貸金の回収手段の非道(ひど)さは随分泣かされてゐる人間も多く...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...強慾で非道だといふ評判でしたが...
豊島与志雄 「アフリカのスタンレー」
...佐吉が強慾(ごうよく)で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...強慾で恥知らずで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その時強慾の人間差し出て...
南方熊楠 「十二支考」
...ところがその隣りに一人の名高い強慾婆(がうよくばあ)さんがをりました...
宮原晃一郎 「竜宮の犬」
...「富原老職は頑固でわからずやでおまけに強慾な人ですから...
山本周五郎 「花も刀も」
...二(ふ)タ目と見られぬ黒アバタで……腕っ節なら男よりも強い強慾者で……三味線が上手(じょうず)で声が美しいという……それが一人娘のお加代というのと...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...どんな強慾でも拔け目ない男といはれる者でも...
吉川英治 「折々の記」
...十九の夏の晩だった」強慾者...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...夜叉権の一件にゃあ」「強慾な金貸野郎が...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...かくのごとく天城四郎は、無慈悲だ、強慾だ、殺生ずきだ! そして、女を見れば淫(みだら)になり、他人の幸福を見れば呪詛(じゅそ)したくなる...
吉川英治 「親鸞」
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