...売値のつけやうがございませぬ」「強情な親爺だな」喜平の声はいくらか高調子になりました...
薄田泣菫 「小壺狩」
...やっと強情な彼女の口から聞き出すことが出来ました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...「あんたは強情な人ですねえ」いわれて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...強情なのは随分その大きな灸の火に苦痛を忍ぶものもあった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...どうせ強情な三沢の事だから...
夏目漱石 「行人」
...強情な彼女は腕を脱(ぬ)いたりして...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...自分がこんなに強情なのでその男が頭を振っているように思えた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...古めかしい型通りに卑屈で強情な...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...自分の態度のあまり強情なのも癪に触つたらう...
眞山青果 「茗荷畠」
...さぐるような強情な注意を...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...彼女はやはり子供の頃の強情な性質をそのまゝ持つてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...強情な爪を持つ足の親指がつッかいぼうになっている...
吉川英治 「江戸三国志」
...強情な次郎だこと」果てしのない押問答...
吉川英治 「江戸三国志」
...「強情な猿めッ」若侍は...
吉川英治 「新書太閤記」
...およそ民衆の先入主というものが如何に頑固で強情なものであるかがわかる...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...強情な女には手を焼くものでござるて」何もかも呑みこんでいるような口ぶり...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ずいぶん強情な奴だが...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...むしろ北西を――調査したいというレイクの異様かつ強情な主張についても知らされていた――新しい前進基地に一切合切を移動する前に予備調査をしてみたいというのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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