...◎不信任案は僅々九票の差なりしとは云へ兎も角も政府黨の勝利に歸して否決となり西園寺内閣の運命は茲に強固なる基礎に置かれし如くなるも曩に總辭職の噂傳へられて其一角既に崩落し二十三日の議會に於ては現内閣成立當時の原則たる山西兩系の政治的均勢明白に破壞され...
石川啄木 「雲間寸觀」
...ある国で既にリベラルな伝統が強固な足場を築いているなら...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「詩とマイクロホン」
...強固なる国家となって...
大隈重信 「日支親善策如何」
...プロレタリアの強固な連帯性――根強い同志愛――というものに身を以ってぶつかる様になってから――今まで個人的な気持にのみ終始していた自分がつくづく情なくなった...
戸田豊子 「鋳物工場」
...謹愼餘りありて強固なる意力を缺きたる人なればなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...ナポレオン式共和国がいつまでも知り得ない強固な民主的精神を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...換言すれば自らを強固なる根深きものと信じて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...暴動は政府を転覆せずしてかえって政府を強固ならしむる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...かかる強固なる拍節を悦ばない...
萩原朔太郎 「青猫」
...彼の商売の確率をより強固なものにしようと思ってるんだろう...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...いよいよ強固なものとなるであろう...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...文学の最も強固な手法である...
宮本百合子 「新しい文学の誕生」
...あの時分から私は人間関係の窮局の土台は最も強固なものは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もう一度強固な人生と実在を踏んまえて立とうとしつつ素朴なリアリストたちの動きが現われて来つつあるのはそれだろう...
三好十郎 「ゴッホについて」
...そこに強固な生活力を持つた自己が作られてくるのである...
吉川英治 「折々の記」
...むしろ彼の強固な意志を一そう打ちかためてしまったような傾きさえあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そんな強固なものが潜(ひそ)んでいるのかと怪しまれる程...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この鎖国令を一層強固ならしめたのは...
和辻哲郎 「鎖国」
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