...張り詰めてゐた反抗心は失つたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...義雄が胸おもく張り詰めてゐる怒りを動かして急にふり向くと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ああ云う時には気が張り詰めてはるのんで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いくら張り詰めてゐても...
田山録弥 「スケツチ」
...そうするとその主婦の今まで張り詰めていた心がやっとゆるむころには...
寺田寅彦 「柿の種」
...昨夜(ゆうべ)張り詰めていたような笹村の心持が...
徳田秋声 「黴」
...死目になって張り詰めていた笹村の心にも...
徳田秋声 「黴」
...心が張り詰めて来るのを感じた...
徳田秋声 「爛」
...この日ごろ張り詰めていた胸の悩ましさから...
徳田秋声 「爛」
...張り詰めていた百蔵の邪推とか...
中里介山 「大菩薩峠」
...穴の手前が三尺ばかり板で張り詰めてある...
夏目漱石 「坑夫」
...壁は同じような樫の厚板で張り詰めてありますから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...験べて見ると中には氷が張り詰めて...
牧野信一 「趣味に関して」
...池には氷が張り詰めて...
牧野信一 「剥製」
...さっきから張り詰めていた気のせいで...
室生犀星 「蛾」
...私は今まで張り詰めていた気分が見る見る弛(ゆる)んで来るように思った...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...今まで一所懸命に張り詰めていた気もちが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...同じ生の力を張り詰めて動くばかりだ!若し醇粋な人性(じんせい)を保留して居る彼等に...
與謝野寛 「南洋館」
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