...力の蓄積が缺乏を告げて、張りつめた勢が、空氣枕から空氣が拔け去るやうに音を立てゝ拔け去る刹那を經驗する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...あいつの張りつめた神経だったんだ...
梅崎春生 「赤い駱駝」
...白いタイルで張りつめた洗い場になっていて...
海野十三 「恐怖の口笛」
...上下左右を鏡の一枚板で張りつめた...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...天井と四方の壁に張りつめた鏡に幾重にも重なり合って反射し...
江戸川乱歩 「影男」
...裸で張りつめた氷の上に寝たり...
薄田泣菫 「茶話」
...いわばピンと張りつめた気持でね...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...木材に鉄を張りつめた扉が一つあるきり...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...蜘蛛(くも)の巣の張りつめた狭い軒窓から落ちていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...河に張りつめた氷がとけると...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...一面に張りつめた広い蜘蛛(くも)の巣は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...こらへにこらへてた私はそのひと言に張りつめた気の弦(つる)をきられてわれしらず「おちやん」と呼びかけると同時にくやし涙がさつとこぼれた...
中勘助 「銀の匙」
...みんなはそれを張りつめた心できいた...
新美南吉 「登つていつた少年」
...×ほほづきよひとつ思ひに泣けよかし女のくちにふくまれて男ごころのさびしさをさも忍び音に泣けよかし×ほんのふとした一言から人が憎うてならぬぞえほんのその日の出來ごころつい張りつめた男氣(をとこぎ)がしんぞ可愛ゆてならぬぞえ...
萩原朔太郎 「小曲集」
...その悲しげな張りつめた面持は...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ぴんと張りつめたロープが...
W・W・ジェイコブズ 森郁夫訳 「井戸」
...あちらは中国商人の張りつめた土地ですから...
横光利一 「上海」
...紅(あか)い天鵞絨(びろうど)を張りつめた看棚(ロオジユ)の中に唯(た)だ二人(ふたり)君と並べば...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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