...それまでの張りつめた気が急に緩んで...
海野十三 「雷」
...六方を鏡で張りつめた部屋のまん中に立てば...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...時として私の心に張りつめた堅い厚い氷の上に...
寺田寅彦 「柿の種」
...その時自分は張りつめた心が一時にゆるむような気がして心淋しく笑ったが...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...気の張りつめたその日その日を送っていた...
徳田秋声 「爛」
...如何とも出来ないような張りつめた思いが胸に湧いて来た...
豊島与志雄 「運命のままに」
...今日まで張りつめた敵討の心に疲れが出て来たのかしら...
中里介山 「大菩薩峠」
...張りつめた気が弛(ゆる)んだものか...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...空の中にある満々と張りつめたもののたたずまいをぼんやりとながめていたが...
久生十蘭 「肌色の月」
...自分も死のう)そんな張りつめた気持でいたのに...
火野葦平 「花と龍」
...その悲しげな張りつめた面持は...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...何処となく張りつめたような...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...ぴんと張りつめたロープが...
W・W・ジェイコブズ 森郁夫訳 「井戸」
...どんなに張りつめた気魄も...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...物蔭に張りつめた氷と...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...あちらは中国商人の張りつめた土地ですから...
横光利一 「上海」
...張りつめたままな空間に高時の眼だけがあった...
吉川英治 「私本太平記」
...張りつめた空気は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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