...ただ、わが心弱くして、飽くまで夫人を誘(さそ)う事能わず...
芥川龍之介 「るしへる」
...草の中からたった二本ひょろひょろと生(お)い伸びた白樺(しらかば)の白い樹皮を力弱く照らしていた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...太陽の光がだん/\弱くなるので...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...もし不幸にして俺が弱く汝の発展を妨げるようならお前はいつでも俺を棄ててどこへでも行くがいい...
伊藤野枝 「出奔」
...露西亜(ロシア)が弱くて負けたか...
大隈重信 「平和事業の将来」
...動物の一生涯の中で最も弱く最も危うい時期はすなわち幼時であるにかかわらず...
丘浅次郎 「生物学より見たる教育」
...やはり、私の桃太郎は、小さい時から泣蟲で、からだが弱くて、はにかみ屋で、さつぱり駄目な男だつたのだが、人の心情を破壞し、永遠の絶望と戰慄と怨嗟の地獄にたたき込む惡辣無類にして醜怪の妖鬼たちに接して、われ非力なりと雖もいまは默視し得ずと敢然立つて、黍團子を腰に、かの妖鬼たちの巣窟に向つて發足する、とでもいふやうな事になりさうである...
太宰治 「お伽草紙」
...記憶力が弱くて何を教わっても覚えられなかった...
田中貢太郎 「神仙河野久」
...また各人においては強く存在するかまたは弱く存在するかによって...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...人間の脚が弱く醜くなった...
中島敦 「文字禍」
...答えをすれば弱くなる...
夏目漱石 「虞美人草」
...夕暮に弱く寂しく予め夜寒を歎く山の蟋蟀この歌では「予め夜寒を」が字眼で之が無ければ歌にはならない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...僕は自分の眼が弱くて困るといい...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...酌婦のことだけが樽野の義憤を晴さないのであるが、斯うして沁々と眺めて見ると、此の二三年で皺の波がめつきりと深まり、酒も弱くなつて、すやすやと大の字になつて眠つてゐるではないか、何んな夢を見てゐるか、まさか娘を売り飛す程の夢は見てゐまい! と思へて来るのであつた...
牧野信一 「円卓子での話」
...又考え直しまして――「こんなに気が弱くては仕方がない...
夢野久作 「白髪小僧」
...老いては血気弱く...
吉川英治 「三国志」
...めっきり体が弱くなって...
吉川英治 「親鸞」
...それになんだって気弱く譲歩してしまったのであろう...
和辻哲郎 「夢」
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