...急に気弱くなつてしまつた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...あるいは気の弱く徒(いたずら)に平和を望む男子は彼等の虚喝(きょかつ)に威嚇されて雷同するかも知れぬけれども...
大隈重信 「婦人問題解決の急務」
...弱くして強く、烈しくして脆いこの表現の妙は悉くその性格の中正を捉へた彫刻的契機から発する...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...画家こそははかなけれモナ・リザは歩み去れりモナ・リザは歩み去れり心弱く...
高村光太郎 「ヒウザン会とパンの会」
...」と思い出したようにふっと言い、嘉七は、その都度(つど)、心弱く、困った...
太宰治 「姥捨」
...ほんとうにお弱くなっているのだ...
太宰治 「女生徒」
...せめて、妹さえ丈夫でございましたならば、私も、少し気楽だったのですけれども、妹は、私に似ないで、たいへん美しく、髪も長く、とてもよくできる、可愛い子でございましたが、からだが弱く、その城下まちへ赴任して、二年目の春、私二十、妹十八で、妹は、死にました...
太宰治 「葉桜と魔笛」
...路傍の尾花(おばな)に夕日が力弱くさして...
田山花袋 「田舎教師」
...ところが今の巻煙草では灰皿を叩いても手ごたえが弱く...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...オなどは強く反響するのにイやエは弱く短くしか反響しない...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...……遊んでいる時分は、随分乱暴でしたけれど、病気になってからは、気が弱くなって、好きな小清(こせい)の御殿なぞ聞いて、ほろりとしていましたっけ...
徳田秋声 「黴」
...このごろ少し気が弱くなったようだけれど...
徳田秋声 「縮図」
...息子はをらずからだは弱く...
中原中也 「引越し」
...あんなに気が弱くちゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...船底が平らで出力が弱く...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...明示されたときより弱くないのならば(強度の差が無いならば)...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...決して無下に弱くもなく...
牧野信一 「喧嘩咄」
...自分を愛するがために力弱く...
吉川英治 「折々の記」
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