...これがまた、ジッド先生の主張に違反するやつで、年中病気をしてゐる、弱い、弱い子です...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...そして散々この気の弱い青年をいじめぬいて...
海野十三 「白蛇の死」
...ガンは深く根を張るが麻痺は私の弱いももを震わせるが肩の恐ろしい塊が起き上がるがたるんだ歯肉から歯が落ちる...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...」「けれども、」弱い十兵衛は、いたずらに懐疑的だ...
太宰治 「帰去来」
...蝋燭の焔は云わば根のない浮草のように果敢(はか)ない弱い感じがある...
寺田寅彦 「石油ランプ」
...明年の四五月頃が一等農民の弱い目が現われて来る危険期だろうというのだ...
戸坂潤 「社会時評」
...女は弱いことになっているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...土方先生とたずねて来いよ」「いやな先生――あんまり弱い者いじめをなさると...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ意志が弱いといふことになるやうなもんだが...
中原中也 「私の事」
...このか弱い娘に手もなくやり込められてしまったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...強いものは弱いものを蹴(け)おとし踏みにじるのが人生である...
羽仁もと子 「親子の愛の完成」
...気の弱い者の脳底に潜在し...
南方熊楠 「十二支考」
...体の弱い兄の文治は死んだ...
森鴎外 「安井夫人」
...あの牀(ゆか)に休む飾物は概して弱いではないか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...信頼しているからとすべてを打ち明けてくれました――手をにぎったこともなく――唇をふれ合ったこともないと五月二十四日修治さんは気の弱いかたなのです...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...だから、苦難を怖れない人にのみ、人生の凱歌と祝宴が供せられ、苦難に弱い、迷いに負けやすい人にのみ、悲劇がつづく...
吉川英治 「新書太閤記」
...お汝(こと)は肉体が弱い...
吉川英治 「親鸞」
...どうしている? ……気の弱い将頼だ...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索