...一時に弛(ゆる)み出でて...
巌谷小波 「こがね丸」
...罠を弛(ゆる)めてわが膝(ひざ)の下に引き据(す)えつ...
巌谷小波 「こがね丸」
...町家はなお更家庭の道徳が弛廃(しはい)していたから...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...ほっとした気の弛みが浮び出た...
海野十三 「地獄の使者」
...全く弛緩(しかん)した状態になっていて...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...赤い粗らな髯の下の大きな口付を他愛なく弛めて...
豊島与志雄 「叔父」
...また一種の弛(たる)みができてきた...
夏目漱石 「こころ」
...硬(こわ)い舌(した)が段々(だんだん)弛(ゆる)んで来(き)た...
夏目漱石 「それから」
...顔のどこかが弛んでいるような薄笑いをしながら...
久生十蘭 「川波」
...この無理な歩みを弛(ゆる)め...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...すると心が弛(ゆる)んで...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...干瓢(かんぴょう)の焦臭(こげくさ)いのは僕が手伝ったのだ」と例の如く腹帯を弛(ゆる)めてかつ食(くら)いかつ談ず...
村井弦斎 「食道楽」
...少しも弛んでゐなかつた...
室生犀星 「めたん子傳」
...それは気の弛(ゆる)んだ...
森鴎外 「雁」
...どこかの開き戸の蝶番(ちょうつがい)の弛(ゆる)んだのが...
森鴎外 「心中」
...弛廃(しはい)し堕落した政治のたてなおしを計画していた...
山本周五郎 「思い違い物語」
...全身の関節がフンワリと弛(ゆる)んで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...お局外の長廊下を大書院へ近づくうちに次第次第に歩度が弛(ゆる)んで...
夢野久作 「名君忠之」
ランダム例文:
ああでもないこうでもない 死に損ない 着火
便利!手書き漢字入力検索