...こういう時は花道を歌で引込(ひっこ)むんです...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...罵られて黙つて引込んでゐるのは文士位のものだ...
田山録弥 「批評」
...列車が七個所の引込線中の一に進入したるやも知れずとの考えは...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...一旦田舎へ引込んで...
徳田秋声 「あらくれ」
...うるさいと怒鳴ってやったら引込んでいった...
豊島与志雄 「蠱惑」
...するとその穴は頭の奥の方へ引込んでいって...
豊島与志雄 「二つの途」
...黙って引込んでろ...
直木三十五 「南国太平記」
...主人(あるじ)はいつぞや怪しき昼寐(ひるね)の夢から引込んだ風邪の床(とこ)に今宵(こよい)もまだ枕(まくら)についたまま...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...ここへ引込んでしまったのだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこで、富樫が引込むと、「ついに泣かぬ弁慶も一期(いちご)の涙ぞ殊勝(しゅしょう)なる」から「判官(ほうがん)御手(おんて)を取り給い」の順序になるべきはずのところを、判官を初め、四天王残らずの山伏と、強力が、ずんずん舞台を引込んでしまい、あとは弁慶一人舞台...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうしても指をくわえて引込まなければならない...
中里介山 「大菩薩峠」
...其等も私のやうな世間から引込んでゐる者には...
中島敦 「かめれおん日記」
...僕見たいに引込思案(ひっこみじあん)なものは無論卑怯(ひきょう)なんだろう...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...默つて引込んで居やがれ」「何を言やがる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...誰かを引込んで行つたのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薄暗いところに引込んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ちよいと呼んで下さいませんか」「暫くお待ち下さいませ」娘は大きい島田髷の俤(おもかげ)を殘してスーと引込みましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...引込保養仕候段御達申上候」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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