...それに引替えて父の方は...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...「金瓶梅(きんぺいばい)」を書き引替えで稿料を持ってきてくれた雑誌社の金を全部渡す...
田中英光 「野狐」
...それに引替え私は寄宿舎の中にくすぶっていて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...しかる上は健三離縁本籍と引替に当金――円御渡し被下(くだされ)...
夏目漱石 「道草」
...それでは引替へにお代を上げますよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今までも取替へ引替へ同じ屋根の下につれ込んだ妾が三人や五人ぢやなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二妾三妾随時随意にこれを取替え引替うるもまた可なり...
福沢諭吉 「日本男子論」
...観る者の心までが蒼(あお)く染りそうなに引替え...
二葉亭四迷 「浮雲」
...出た時の勢(いきおい)に引替えて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...文三は奥坐舗を出ようとする、お勢はその頃になッて漸々(ようよう)起きて来て、入ろうとする、――縁側でぴッたり出会ッた……はッと狼狽(うろた)えた文三は、予(かね)て期(ご)した事ながら、それに引替えて、お勢の澄ましようは、じろりと文三を尻眼(しりめ)に懸けたまま、奥坐舗へツイとも云わず入ッてしまッた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...第十九回お勢は一旦(いったん)は文三を仂(はした)なく辱(はずかし)めはしたものの、心にはさほどにも思わんか、その後はただ冷淡なばかりで、さして辛(つら)くも当らん※が、それに引替えて、お政はますます文三を憎んで、始終出て行けがしに待遇(もてな)す...
二葉亭四迷 「浮雲」
...『あの子の母は自分の一家の四十日分の食料と引替にあの子を私に売ったのだ...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...単なる商工業国においては、国内の競争と資本の豊富とは、粗生生産物に比較して工業品の価格を著しく下落せしめるので、工業に使用される資本の増加は、これと引替えに、増加せる食物量を獲得し得ないこともあろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...同時に支那は、食料品は莫大にあり領域は広大なので、輸出と引替えに、この国の生活資料の年貯蔵が眼につくほど増すほどの分量を輸入することが出来ないということも、これと等しく明かである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...兼て引替御用を勤めてゐた...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...藩札の引替(ひきかえ)を始めても苦しゅうはござるまい』と...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...鉱山に用いられる労働と資本との三分の一と引替に...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...輸入貨物と引替にかかる高価な財貨を輸出することは出来ないであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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