...父や母や兄やが無造作に悦んで居るに引替へ...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...それに引替え、三万円の貯金と、バラックながら二軒の家持ちの桂子、私は子供の頃、ひとから(おまんこ倉)と綽名(あだな)される、美貌の未亡人の白塗りの倉を持った家が近くにあったのを思いだす...
田中英光 「野狐」
...「金瓶梅(きんぺいばい)」を書き引替えで稿料を持ってきてくれた雑誌社の金を全部渡す...
田中英光 「野狐」
...現金七千円と引替に...
豊島与志雄 「死の前後」
...それに引替え私は寄宿舎の中にくすぶっていて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一椀の飯を尽されると共に一人の小姓は直に下って代りの汁椀を持って出てそれと引替える...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その仲人(ちゅうにん)は山崎譲」「ナニ」「この槍と望月の若主人とを引替えてもらいたい」「黙らっしゃい」「黙れとは?」「言わせておけば方図(ほうず)もない...
中里介山 「大菩薩峠」
...槍と引替えに」「よし...
中里介山 「大菩薩峠」
...引替えの品は確かに頂戴した...
中里介山 「大菩薩峠」
...主膳の悪いのに引替えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...これは習った事を直ぐにそのまま現金と引替に出来ぬ方で...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...観る者の心までが蒼(あお)く染りそうなに引替え...
二葉亭四迷 「浮雲」
...出た時の勢(いきおい)に引替えて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...単なる商工業国においては、国内の競争と資本の豊富とは、粗生生産物に比較して工業品の価格を著しく下落せしめるので、工業に使用される資本の増加は、これと引替えに、増加せる食物量を獲得し得ないこともあろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そしてそれと引替えに得られる見返り輸入品の量を減少するに過ぎないのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...全くつかれとは引替えにならないから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...印税なれば初版一冊分をそっくり陶器と引替えに支払わなければならない...
室生犀星 「陶古の女人」
...鉱山に用いられる労働と資本との三分の一と引替に...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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