...たちまち寸々(ずたずた)と引分けられ...
泉鏡花 「婦系図」
...やがて、柱に背(せな)をつけて、くるりと向をかえて凭(もた)れると、学校から帰ったなりの袂(たもと)を取って、振(ふり)をはらりと手許へ返して、睫毛(まつげ)の濃くなるまで熟(じっ)と見て、袷(あわせ)と唐縮緬(めりんす)友染の長襦袢(ながじゅばん)のかさなる袖を、ちゅうちゅうたこかいなと算(かぞ)えるばかりに、丁寧に引分けて、深いほど手首を入れたは、内心人目を忍んだつもりであるが、この所作で余計に目に着く...
泉鏡花 「婦系図」
...居合せた者が仲へ入ってやっと引分けている内に...
海野十三 「白蛇の死」
...兎に角この組討は引分けられたが...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...尾張氏と物部氏の系圖を引分けました...
内藤湖南 「近畿地方に於ける神社」
...二匹の猛獣は疲らせるよりほかに引分けようがなかった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...平次の十手も引分け兼ねました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この女同士――老いたると若い者との喧嘩を引分けなければならなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この女同士――老いたると若いのとの喧嘩を引分けなければならなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お仕舞ひは?」「内儀さんが飛んで來て引分けましたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...引分けということにはならないようだ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そのうちに月が出て引分けってことになるんです...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...それを誰がいうんだ」「大池の伜が……それで石倉という管理人が引分けに行ったが...
久生十蘭 「肌色の月」
...縁側から飛び降りて来て二人を引分けにかかる...
三好十郎 「好日」
...その貧しい赤茶色の髪の毛を真二つに引分けて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...みすみす勝った試合を引分けたるは不届千万と立腹して...
吉川英治 「剣難女難」
...勝負なしで引分けとなった...
吉川英治 「三国志」
...双方を引分けた者は...
吉川英治 「三国志」
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