...たとえば肋骨がうしろに引っ込むとか...
梅崎春生 「狂い凧」
...ひょこひょこ出てきて引っ込むところはいかにも現代ばなれがしていて...
谷譲次 「踊る地平線」
...俄(にわか)に汗が引っ込むような心地もして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...田舎へ引っ込むか...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...司教はたとい拒まれてもそのまま引っ込むことをしなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...無理が通らば道理引っ込むといったようなわけです...
中里介山 「大菩薩峠」
...このまま引っ込むわけにはいかぬな」井崎八郎と白狗の勘次は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...指を啣(くわ)えて引っ込む手前じゃあるめえ」「親分」「うるせえ野郎だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...慇懃な声が引っ込むと...
久生十蘭 「魔都」
...そして、不審顔の巴剌帖木(パラテム)の手を引き、道行きのおかし味よろしく、下手へ引っ込む...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...ないしは新名を与えれば旧名が引っ込むものかのごとく...
柳田國男 「地名の研究」
...五年頃から漢方の先生はぽつぽつ引っ込む...
山本笑月 「明治世相百話」
...中には非文化的なことをここまで来てもやるとはけしからぬと怒って自室へ引っ込むものも一二あったが...
横光利一 「旅愁」
...武松を二階へ上げて引っ込むと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...断られて引っ込むことに致しやす――...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...また戸部の裏長屋に引っ込む...
吉川英治 「年譜」
...揚句に片輪者にされて悄々(すごすご)引っ込むような愚かなまねを――敢て自分からすすんで求めるような馬鹿者はいないのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...おかみさんは台所から茶の間へ引っ込むまで後ろ姿でぽんぽん云った...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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