...「一人で飲んでいちゃ気が引けるとおっしゃられるとね」と落着いた調子でいいながら奥さんは躇(ため)らいもせず手を出すのだった...
有島武郎 「星座」
...この下宿屋の敷居をまたぐことが何となく氣の引ける樣になつてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...前門の機銃の引金をいつでも引けるように用意をして...
海野十三 「怪塔王」
...いつでも引金が引ける...
海野十三 「間諜座事件」
...石狩川の水を引ける掘割の傍に宿屋ありけるが...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...却つて其の湯武に關する事實が墨子に引ける所と一致する所がある...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...三國志の裴松之注に引ける魏略の文...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...どうも少し気が引ける...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...黒くゆるやかに引ける眉(まゆ)の下より安からぬ眼の色が光る...
夏目漱石 「一夜」
...自分はなんだか気が引ける...
夏目漱石 「虞美人草」
...髪の毛なども気の引けるほど抜ける事があった...
夏目漱石 「道草」
...その本場の批評家のいうところと私の考(かんがえ)と矛盾(むじゅん)してはどうも普通(ふつう)の場合気が引ける事になる...
夏目漱石 「私の個人主義」
...その端が引けるわけは無かつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...『高砂やア』も気が引けるし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...気が引けるな……何処か...
牧野信一 「滝のある村」
...当分の間は同志の顔を見るのも気が引ける思ひだつた...
牧野信一 「まぼろし」
...気の引けるやうな...
松永延造 「アリア人の孤独」
...ボオイの引ける麻綱の上にタオルは乾(ほ)され申し候(さふらふ)...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??