...「一人で飲んでいちゃ気が引けるとおっしゃられるとね」と落着いた調子でいいながら奥さんは躇(ため)らいもせず手を出すのだった...
有島武郎 「星座」
...電話も来月は引けるそうです...
谷崎潤一郎 「細雪」
...銀子も少し気の引けるところもあって...
徳田秋声 「縮図」
...気の引けるお今は長く居昵(いなじ)んだ...
徳田秋声 「爛」
...(論語の孔注には墨子に湯誓を引けるといつて居る)雖有周親以下四句は...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...又墨子に引ける尚書には呂刑...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...前に顏師古が漢書の注を引けるにても知らるゝ如く...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...是れ蓋し顏師古が引ける魏略に思ひ及ばざりし過ならん...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...どうも少し気が引ける...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...黒くゆるやかに引ける眉(まゆ)の下より安からぬ眼の色が光る...
夏目漱石 「一夜」
...「なに後(あと)が引けるほど飲ませやしないやね」と云って...
夏目漱石 「行人」
...その本場の批評家のいうところと私の考(かんがえ)と矛盾(むじゅん)してはどうも普通(ふつう)の場合気が引ける事になる...
夏目漱石 「私の個人主義」
...その端が引けるわけはなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...『高砂やア』も気が引けるし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こちらも気の引けることだけれども...
林芙美子 「新版 放浪記」
...いまどきいくら田舍だつて相當氣が引けるわ...
牧野信一 「痴日」
...気の引けるやうな...
松永延造 「アリア人の孤独」
...どこからでもいかやうにも引けるやうに錬磨しておけ...
吉野秀雄 「秋艸道人の書について」
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