...どこでもそうだが、別して米国の知識階級の家庭だ、しっかりした辞書が二つや三つあるのに、引きもしなかったが、数年後の今日、辞書を引くと、「Mourning bride ナベナ属の装飾用栽培草木、羽状深裂の葉、通常濃紫色のひらべったい頭の花を持つ」とある...
石川欣一 「可愛い山」
...蜘蛛(くも)の巣を引くような糸車の音が何家(どこ)ともなく戸外(おもて)へ漏れる...
泉鏡花 「婦系図」
...貴様はすぐにこの事件から手を引くんだ...
海野十三 「蠅男」
...いよいよ本当に手を引く気になるだろう」「一体これから殺されるのは誰なんです」「莫迦(ばか)! そんなことは殺される人間だけが知ってりゃいいんだ」「ええッ...
海野十三 「蠅男」
...一度に水が這入って来たのだが)その入口から水が引くのではなかったけれど...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...一言いっては息を引く様...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...やがて「吹屋町(ふきやまち)を過(すぐ)れば薫風(くんぷう)袂(たもと)を引くに似た」る佐野川市松(さのがわいちまつ)が油店(あぶらみせ)...
永井荷風 「江戸芸術論」
...「み国の来たらんことを」み国の存在をあまねく知らすこの鐘を空高くつり上げよ、と鎖を引く...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...干潟日和山群夕棲み枯らす松の上に白雲棚引く濱の高岡同關田の濱こゝにして青草の岡に隱ろひし夕日はてれり沖の白帆に波越せば巖に糸掛けて落つる水落ちもあへなくに復た越ゆる波十一日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...その間に水を引くことはむつかしい...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...これは我が田へ水を引くような議論にも見えますが...
夏目漱石 「道楽と職業」
...話が一つ済むと灯心を一本引く...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...太陽の光線も時たま糸を引くやうにさすくらゐのものであつた...
北條民雄 「間木老人」
...しょっ引くぞ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...あとへ引くような性(たち)ではなし...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...みずから引く自分というものの限界がよく同意できた...
山川方夫 「演技の果て」
...「おッ」と引く手に乗って新九郎...
吉川英治 「剣難女難」
...火を引く薬線は谷のうちから四山の上まで縦横に張りめぐらして...
吉川英治 「三国志」
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