...(まぶた)のひろがった我目を引き離すことが出来ない...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...この一群から個々の虫を引き離すことが出来ないのだから...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...私の精神を感覺から引き離すことにかくも慣れてきたし...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...急にその二枚の板を引き離すときにできるきれいな模様の中のあるものである...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...マックス・ヴェーバーは事実の選択――価値関係づけ――と歴史的連関の因果づけを完全に引き離すことによって...
戸坂潤 「科学方法論」
...塵にまみれた下界から自分を引き離す...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...穏やかにジャックリーヌをオリヴィエから引き離すことも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...どれもこれも決してその人と引き離す事は出来なかった...
夏目漱石 「道草」
...――ボーイ長は、その注意を足や胸から、しばらくの間は、引き離すことも、できるようになった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...クラムから引き離すあらゆる妨害だけをくわしく知っているとすれば...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...それがまたいつか僕を彼から引き離すやうなことになるかも知れんね...
堀辰雄 「ヴェランダにて」
...それまで彼女をとりまいていた平和な田園生活から引き離すことがどうあっても必然だったのであろうかと考えて見た...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...強く引き離すと手の形に鐘取れた痕(あと)なり...
南方熊楠 「十二支考」
...津村の肩を掴む)雪 あんた! あにを――(と土間に飛降りて夫の腕を引き離す)先生...
三好十郎 「地熱」
...橘はどちらも好きでありどちらも引き離すことのしにくいものであると考え...
室生犀星 「姫たちばな」
...コンドルは先ず小生と妻とを引き離すべく小生を誘って...
夢野久作 「暗黒公使」
...自分の注意を引き離すべく……そうして出来るだけ急速に自分の過去を思い出すべく……この苦しみの中から自分自身を救い出すべく……彼女にハッキリした返事を聞かすべく……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そうしてこの貿易を宣教師の布教運動から引き離すのが困難であることも知っていた...
和辻哲郎 「鎖国」
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