...やがて彼の腕を引き離すと...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...(まぶた)のひろがった我目を引き離すことが出来ない...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...我々は容易にアイヌの部落から我々を引き離すことが出来なかった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...彼は彼女に怪我させはしまいかと思って自分の体を引き離すのを恐れた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...精神を感覺から引き離すに最も容易な道を用意し...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...急にその二枚の板を引き離すときにできるきれいな模様の中のあるものである...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...自然哲学なるものを自然科学から完全に引き離すということが...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...思想との直接な結び付きから之を引き離す...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...塵にまみれた下界から自分を引き離す...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...カント自身「人間の認識の純粋な要素の研究に於て私は長日月の熟考の後始めて感性の純粋なる要素概念(空間と時間)と悟性のそれとを確実に区別し又引き離すことが出来た」(Prolegomena, § 39)と告白しているように空間を制約と考え原理と考えることとそれを直観に属すると考えることとが引き離せない処に空間の空間たる構成的な特質がなければならぬ...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...クリストフからシルヴァン・コーンやグージャールを引き離すのは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...――ボーイ長は、その注意を足や胸から、しばらくの間は、引き離すことも、できるようになった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...嘘だけがフリーダを私から引き離すことができたにちがいないんだ」「そんなおどかしにはびっくりはしませんよ」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...母家へつづく柴折戸を引き離すような勢いで押しあけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...強く引き離すと手の形に鐘取れた痕(あと)なり...
南方熊楠 「十二支考」
...橘はどちらも好きでありどちらも引き離すことのしにくいものであると考え...
室生犀星 「姫たちばな」
...そこから引き離すようにして...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そうしてこの貿易を宣教師の布教運動から引き離すのが困難であることも知っていた...
和辻哲郎 「鎖国」
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