...成瀬に教科書を引き渡して...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...お前さんの大切にしている黄金メダルの半分をあっさりわたしに引き渡しておくれ...
海野十三 「少年探偵長」
...そこでフトダマの命がそのうしろに標繩(しめなわ)を引き渡して...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...(杉百合之助へ引き渡し蟄居申付け置き候浪人)吉田寅次郎其方(そのほう)儀...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...わたしは自分の財産を引き渡してしまったのですが...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...そうすれば充分の保証を立てて神田君に引き渡し自分はまた専ら読書創作の人に帰る――と考えていた...
中里介山 「生前身後の事」
...嫂と縫子を引き渡して早く帰りたい位に思った...
夏目漱石 「それから」
...今日はめいめい警察の手をとおして両親に引き渡すと言っているからもう引き渡しはすんだろうね?」「みんな喜んで...
平林初之輔 「少年探偵 呉田博士と与一」
...この人が後に江戸城を引き渡した人でありますが...
三田村鳶魚 「話に聞いた近藤勇」
...一刻も早く警察に引き渡しゃいいんだ...
三好十郎 「冒した者」
...正直な憲兵を騙(だま)して引き渡してしまうなんと云う為組(しくみ)は...
森鴎外 「鼠坂」
...さっそくチャム君を呼び出して件の猿を引き渡したが...
山本笑月 「明治世相百話」
...白軍の巡邏船(じゅんらせん)が見付け出して警察に引き渡したんですって...
夢野久作 「支那米の袋」
...夫人の死体を引き渡したのが...
夢野久作 「一足お先に」
...さらば引ッ吊るして重蔵殿に引き渡してくれるまでじゃ」「えい耳うるさいッ...
吉川英治 「剣難女難」
...お引き渡しあれ」「いけない...
吉川英治 「新書太閤記」
...懇篤(こんとく)に引き渡した...
吉川英治 「夕顔の門」
...幕府は事件責任者の引き渡しを以て満足し...
和辻哲郎 「鎖国」
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