...意地(いじ)の弱い葉子の父だけは孫のかわいさからそっと赤ん坊を葉子の乳母(うば)の家に引き取るようにしてやった...
有島武郎 「或る女」
...「どうせ傳染病は家へ引き取ることが出來ないのでせう」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...部屋に引き取る音が聞こえたら...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 海野十三訳 「まだらのひも」
...子供というものがあればこそたいせつな人でござりますが子供が死んでしまいましたらちかごろよくない評判もあるしまだうばざくらというにさえ若すぎるとしだし旁(かたがた)これはややこしいことがおこらぬうちに里へかえってもらった方がというような話になりまして引き取るとか引き取らぬとかいろいろとまたこみ入ったかけ合いがござりましたすえに誰にもきずがつかぬようにえんまんに離籍の件がまとまったのでござりました...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...やっぱり上海へ引き取るらしいわ...
徳田秋声 「仮装人物」
...イワン君がどう云ふ場合にあなたをあそこへ引き取るかと云ふ事です...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...この世の呼吸(いき)を引き取るときに...
夏目漱石 「草枕」
...おろく 息を引き取る時まで...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...彼が息を引き取るのを見降しながら...
牧野信一 「毒気」
...ぜんたい捨(す)て子(ご)を引き取るというのは...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...自分が孕(はら)ませた子を成長後自分亡妻の子として引き取る約束で...
南方熊楠 「十二支考」
...そうして姫君を私の手もとへ引き取ることができればうれしいだろう」こう言って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...尾久の家では寿女を引き取ることに話が決まった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...被害者が毒を飲まされてから息を引き取る迄の手みじかな...
夢野久作 「江戸川乱歩氏に対する私の感想」
...下谷の伯母の宅(うち)に引き取る事になったという...
夢野久作 「少女地獄」
......
夢野久作 「猟奇歌」
...死んだ犬の亡骸(なきがら)とを引き取るためであったが...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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