...襦袢(じゅばん)の袖(そで)を引き出すひまもなく目に涙をいっぱいためてしまっていた...
有島武郎 「或る女」
...彼はこれらの原理を経験および観察から引き出すと宣言し...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...何気なく引き出すとそれは白の角封筒にかかれた妻宛の一通の手紙でした...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...久米氏は指を突つ込んで残つた夏蜜柑の臓腑をやつとこさで引き出すことが出来た...
薄田泣菫 「茶話」
......
立原道造 「暁と夕の詩」
...観客はこのシーンからなんら論理的なる結論を引き出すことはできないであろう...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...之を引き出す機能をもつ媒介者は個別化原理に外ならない*...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...スコラ的本体論とは「言葉の意味から分析的判断を引き出すことである」(Husserl, Philosophie als strenge Wissenschaft, Logos, Bd.. S. 305)...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...之をより一般的な悟性領域の舞台にまで引き出すことこそが...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...引き出すのを忘れてそのまま寝込んでしまった怠慢(たいまん)さえあったと告げた...
夏目漱石 「行人」
...呼吸および身体の液体から生命を引き出すことは儀式において重要であり...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...ほかのそりを引き出すのならばあまりに時間がかかっただろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...そこから本節の学説の証明を引き出すように努めよう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...ズバリと殺(や)っておくんなさいよ――本堂へ引き出すからさ――」――ケッ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...翌日また拷問にかけようとして引き出すと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...引き出す...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...または意見を引き出すことが出来ないので...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...我々のうちの眠れるものを醒(さ)まし我々のうちのよきものを引き出すのが...
和辻哲郎 「岡倉先生の思い出」
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