...そこからさし込む光で大きな手文庫からぎっしりつまった男文字の手紙を引き出すと風呂敷(ふろしき)に包み込んだ...
有島武郎 「或る女」
...それ/″\その蜜窩から引き出す...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...元来教育という字の原語の Education, Erziehung などという字はいずれも引き出すという意味で...
丘浅次郎 「生物学より見たる教育」
...会話は井谷が巧い工合に引き出すので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...引き出す時に手が滑ったのです...
谷崎潤一郎 「細雪」
...重く引き出す肩息に...
谷崎潤一郎 「刺青」
...文学と科学との間の同一性と区別とを引き出すことが出来る筈である...
戸坂潤 「思想としての文学」
...群集からではなく自分自身から力を引き出すところの力だ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...オリヴィエはもう彼からわずかな片言隻語(せきご)をしか引き出すことができなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...司教は憐憫(れんびん)を引き出すために働いていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「私を引き出すため車の下にはいり込むのにマドレーヌ氏は種々考えてみはしなかったんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...現像室では施先生が肺のレントゲン写真をちょうど現像タンクから引き出すところだった...
永井隆 「長崎の鐘」
...ここから引き出すことが出来ぬからだと聞いている...
中山太郎 「屍体と民俗」
...その一部分は引き出す時生じたらんも知るべからず...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...「ボンファイアって何だい?」私はそういう妻から努めて話を引き出すように訊(き)いた...
堀辰雄 「晩夏」
...そのものからそのもの以上の何物かを引き出すべく...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...(a)それに我々の行為の規則をただ我々自身からのみ引き出すならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...内ポケットから新聞を引き出すと...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
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