...葉子は歩き歩きそれを引き出して手携(てさ)げにしまいかえた...
有島武郎 「或る女」
...そのかはり厩(うまや)から自慢の仔馬(こうま)を引き出して先生に見せました...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...そのうち馬屋から引き出して歩かせて見せたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...日本箪笥の裏の引き出しに書類がある...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...之を判断の表から引き出した...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...おれが行って黒を引き出して見せる」「それじゃ先生...
中里介山 「大菩薩峠」
...船の中から伊三郎の死體を引き出し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人は自信満々の作品を引き出したのです...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...何も推断を引き出し得ないのだが...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...又引き出したる為めに生ぜしならん...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...これはたしかに手荒く押しこんだり引き出したりしたためにできたものである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...中身を引き出して...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...たった十九ポンドを引き出して...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...わからないことはそれで知ることができる」こう言ってかれは一つの引き出しから...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...兄は明治二十九年の津浪の時には錨を入れてある船は流失をまぬがれたので、念のため錨を入れておこうと海岸に出て、綱をほどいていると、潮が引き出した...
武者金吉 「地震なまず」
...もう馬を引き出していた...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...人間の手で女を引き出してお遣(やり)なさい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...シヤトオブリアンの「モンブランの旅」とかが殆ど初めてこの隱れたる美を人間界へ引き出したのである...
吉江喬松 「山岳美觀」
便利!手書き漢字入力検索