...癇(かん)のためにそう引きつるのだとは...
岩野泡鳴 「耽溺」
...不思議に思って其のまま立っていると体が引きつるようになって動けなくなった...
田中貢太郎 「魔王物語」
...胃のぐあいが悪くて腹が引きつるようであった...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...時々何処かの筋肉がびくびくと引きつる...
豊島与志雄 「蠱惑」
...頬の肉が引きつるのを押し切って言った...
豊島与志雄 「山上湖」
...少年の顔つきが無言のうちに引きつるのに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...(もう一度、同じことをせよと、云われたなら?――二度とは、出来ない)小太郎は、汗を拭きながら、肩にかけた荷物の下の、汗にじめじめするのを、度々、掛けかえながら、少し、引きつる脚で、大津から、坂本への道を、急いでいた...
直木三十五 「南国太平記」
...激怒に引きつるお吉の顔が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...身体の左側はただ一本の長い不愉快に引きつる傷口のように思えたが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...もしまた引きつるようなら...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...そして引きつるような波が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...肩が引きつるようにふるえている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...手や足がピキピキと引きつるようなカゲンになって...
三好十郎 「その人を知らず」
...その駒(こま)もすさめぬものと名に立てる汀(みぎは)の菖蒲(あやめ)今日や引きつるとおおように夫人は言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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