...ただ窓掛けを引かない窓だけが...
芥川龍之介 「影」
...もう如何な話も何時もの樣に興を引かない...
石川啄木 「硝子窓」
...へーい」一度言出したら引かない丸木だった...
海野十三 「火星兵団」
...風邪も引かないでしまったと云うのは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...だれの目も引かないでいた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...まるまるとふとって風邪(かぜ)ひとつ引かない体でありながら...
壺井栄 「大根の葉」
...なにしろ明治四十四年まで電燈を引かないで石油ランプを点(とも)していたほど不精な自分なのである...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...槍を手元へ引かないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...駒井の家と血縁を引かないということはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...「軍配も引かないぢやありませんかといふ女の聲は恨と怒とを含んで居る...
長塚節 「撃劍興行」
...まだ軍扇を引かない内にしろ薙刀の手元へつけ入つて居る...
長塚節 「撃劍興行」
...元の通り一厘も引かない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...成程あの男か」「大弓は引かないが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」「僕が風邪を引かないためには...
牧野信一 「歌へる日まで」
...直線も曲線も引かないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...袋の中で風邪を引かないようにね...
夢野久作 「支那米の袋」
...「ウウム、弱った!」腹の底でうめいていると、その時また、うしろの小声が甘い襟(えり)おしろいの匂いをふくんで、「サ、早く引かないと、横合いからさらわれてしまいますよ」と、お粂が見すました止めの値頃(ねごろ)を符牒で教えてくれたので、金吾はその通りに二声ほど呼ぶと、ポンと、首尾よく面箱はかれの手に落ちましたが、さて、その金です...
吉川英治 「江戸三国志」
...――その出水の水が引かないうちに...
吉川英治 「平の将門」
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