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饗庭篁村 「木曾道中記」
...また多くは勢いのままに溢れ漲り渚は化して弓なりに広き湖となり岸辺は波打ちぬ...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...背中を弓なりにまげ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...やがて女の見つめている方角から一台の電車が弓なりに曲った線路を...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...野景弓なりにしなつた竿の先で小魚がいつぴき ぴちぴちはねてゐるおやぢは得意で有頂天だがあいにく世間がしづまりかへつて遠い牧場では牛がよそつぽをむいてゐる...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...街道は白く弓なりに迂廻してゐるので忽ち私は彼等の遥か行手の馬頭観音の祠の傍に達し...
牧野信一 「鬼涙村」
...弓なりに迂回しながら冬枯れの裏山を指して脚速く遡つてゐた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...弓なりにした剣の間から...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...弓なりにふくらんだ箪笥にも飾られた時...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...身體を弓なりに反らすようにしながら...
三好十郎 「肌の匂い」
...まるく盛り上った膝がしらへかけて弓なりになった豊かな肉線の上を...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...一本の滝になって、弓なりに落ちる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...そうして只さえ弓なりに曲った腰を一層低くして...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...かれは大地に弓なりに仆れています――言うまでもなく日本左衛門に袖をくぐられた当身(あてみ)! あばらを折られていなければ僥倖(ぎょうこう)なのです...
吉川英治 「江戸三国志」
...身を弓なりに反(そ)らして仰向(あおむ)けざまに...
吉川英治 「江戸三国志」
...「わッ――」と弓なりにそってたおれたと見るや...
吉川英治 「神州天馬侠」
...其處を右に切れて田圃を拔けるとまた一つ弓なりに彎曲した穩かな入江があり...
若山牧水 「樹木とその葉」
...同じく弓なりに寄せている小波が遥かに白く続いていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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