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饗庭篁村 「木曾道中記」
...わたしは只藜の中の弓なりのピアノに目を注いだ...
芥川龍之介 「ピアノ」
...その実の重みで枝が弓なりに橈んでゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...口が稍弓なりに上へ反つて顎のがつしりとした勝氣らしい顏である...
長塚節 「商機」
...真白な砂浜が弓なりに静かな青い夏の海をふちどつてゐるのに屡々出会ふのである...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...やがて女の見つめている方角から一台の電車が弓なりに曲った線路を...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...野景弓なりにしなつた竿の先で小魚がいつぴき ぴちぴちはねてゐるおやぢは得意で有頂天だがあいにく世間がしづまりかへつて遠い牧場では牛がよそつぽをむいてゐる...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...弓なりに迂回しながら冬枯れの裏山を指して脚速く遡つてゐた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...弓なりに擂り鉢のふちを駆け続けて...
牧野信一 「ゼーロン」
...その弓なりの頂点が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...弓なりにふくらんだ箪笥にも飾られた時...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...太平洋に弓なりにかかって...
宮本百合子 「新しいアジアのために」
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三好達治 「朝菜集」
...やや弓なりの姿勢で...
山川方夫 「愛のごとく」
...穂すすきめいた弓なりの...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...「わッ――」と弓なりにそってたおれたと見るや...
吉川英治 「神州天馬侠」
...原古才から蛙ヶ鼻までは幾ぶん弓なりに内ぶところを拡げてゆく...
吉川英治 「新書太閤記」
...弓なりに伸張する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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