...徒に巾幗の姿を弄ぶ三月雛となり了ンぬ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...鼠を弄ぶ猫の如く屡余の「生きむと欲する意志」を脅かして余が生に不安の影を落す...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...強いと云ふ言葉を路傍の石のやうに輕易に弄ぶ野次馬の輩と同樣の滑稽に陷る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...またはカフェエに相變らずの顏觸と薄ぎたない歌留多札を弄ぶやうだ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...空しく言(こと)を弄ぶ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...しろうとの女を弄ぶのは...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...凡人がやたらに弄ぶべきものではない...
豊島与志雄 「愉快な話」
...あなたのおっしゃる文字を弄ぶ方が本職で...
中里介山 「大菩薩峠」
...愛の玩具は互に弄ぶをもって原則とする...
夏目漱石 「虞美人草」
...ああいま春の夜の灯かげにちかくうれしくも屍蝋のからだを嗅ぎて弄ぶ...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...尚しかし恋の傍らといへるほどの若さと戯れにダンスをさへ弄ぶ快活さとを失つてゐなかつたのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...酔余(すいよ)或は花を弄ぶなど淫(ウカ)れに淫れながら...
福沢諭吉 「女大学評論」
...例えば今の浮世男子が芸妓などを弄ぶが如き...
福沢諭吉 「新女大学」
...恰も猫が自分の尾を弄ぶ様に...
牧野信一 「喜劇考」
...それは現今でも囲碁を弄ぶ人が中には上達して師匠となり...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...けだしその推察通り宦者が婦女を弄ぶ例は尠なからぬ(タヴェルニエー『土耳古帝宮中新話(ヌーヴェル・リラチヨン・ド・ランテリユール・ジュ・セラユ)』一六七五年版二八頁...
南方熊楠 「十二支考」
...ただ弄ぶ意味ではありません...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...かういふ言を弄ぶのでは決してない...
吉川英治 「折々の記」
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