...いろいろの方面から弁護する事が出来るでしょう...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...自分を弁護するため私は二人の争いの一部しじゅうを...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...そうして此度は其の男を弁護するかのように...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...武太さんを人が悪く言う毎(ごと)に武太さんを弁護する...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...且つそれ故にそれが非ユークリッド幾何学を基礎づけることが出来ぬであろうという批難に対して Medicus はカントの精神に従って弁護する(Kants transzendentalesthetik und Nichteuklidische Geometrien. Kantstudien 3.)...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...私が弁護する場合もある...
外村繁 「澪標」
...閣下の内閣は唯だ一時の利害に依りて政府を弁護する聯合党を有するに過ぎずして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...無理にお君さんを引きつれてお出かけになったのだと弁護するものもありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは僻目(ひがめ)だ」代助の方は通例よりも熱心に判然(はつきり)した声(こえ)で自己を弁護する如くに云つた...
夏目漱石 「それから」
...夫の心を知らない彼女がこんな態度で暗(あん)に自分の父を弁護するのではないかという感じが健三の胸を打った...
夏目漱石 「道草」
...おかみはまず紳士を弁護するためにいった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...自分を弁護するというはっきりした決心をすっかりきめたのに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...傍の者へ迷惑を掛けないのだから」と弁護するように言った...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...もしくは弁護すること...
三木清 「解釈学と修辞学」
...さて孟子は王のために〈牛を見ていまだ羊を見ざるなり〉云々と弁護するに及び...
南方熊楠 「十二支考」
...文明風の料理法はなるべく体外の手数をかけて体内の手数を省くにありという事を忘れてはならんよ」と頻(しきり)に我が料理法を弁護する...
村井弦斎 「食道楽」
...「貴方は饒舌(しゃべ)りすぎる」と七十郎は云った、「それもうまく饒舌りすぎる、まえにはそんなではなかった、原田甲斐という人物はたいふくで、ばかにされようがどうしようが、決して弁明もしないし自己主張もしなかった、それがいまはじつにうまく、じつに巧みに、人を非難し、自分を弁護する、――額に皺をよらせて穏やかににっと笑う、あのなつかしい微笑はみられなくなった、原田さん、貴方はすっかり変りましたよ」「質問は終りらしいな」「まだ二つあります」「私はもうでかける時刻だ」「なに、雅楽頭なんぞ待たせておきなさい」七十郎はまた二杯飲んだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...彼を弁護する人はいなかった...
和辻哲郎 「鎖国」
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