...併し小さい反抗と弁疏とを離れた腹の底からの自信...
阿部次郎 「帰来」
...又失敗するにつけて運命を顧みて弁疏(べんそ)させる必要もない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...『怎うもしないのに!』と自分に弁疏(いひわけ)して見る傍から...
石川啄木 「鳥影」
...決して等閑に付しおるに非じ」と、弁疏してあった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...もしかこの人が弁疏(いひわけ)がましい隠し立などしないで...
薄田泣菫 「茶話」
...彼らは幸徳らの事に関しては自信によって涯分を尽したと弁疏するかも知れぬ...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...ただ弁疏的な役割しか果さないであろう...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...弁疏的な口実の拠り処でしかない...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...将来かかる事を材料として声明書は出さないという弁疏をさえさせられることになったのである...
戸坂潤 「社会時評」
...毎年の弁疏(べんそ)も遂に聴入るる気色(けしき)なし...
永井荷風 「小説作法」
...己(おのれ)の行為に対する弁疏(べんそ)にしたものであった...
永井荷風 「ひかげの花」
...「いつ頃(ごろ)から雨が降り出したか御母さんはちっとも知らなかったよ」母はさも愛想(あいそ)らしくまた弁疏(いいわけ)らしく口を利(き)いて...
夏目漱石 「行人」
...お荷物でも持って差上げればよろしかったのですが……」と弁疏(いいわけ)らしくいった...
松本泰 「秘められたる挿話」
...弁疏の余地はなくなるのだ?加多 事実...
三好十郎 「斬られの仙太」
...身の罪を弁疏(いいわけ)するのは...
吉川英治 「三国志」
...こう涙して弁疏(べんそ)したということである...
吉川英治 「私本太平記」
...何としても弁疏(べんそ)の道がない...
吉川英治 「新書太閤記」
...弁疏(べんそ)の余地がない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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