...その昔の寿童丸(じゅどうまる)――成田兵衛(なりたのひょうえ)の子の成れの果て、播磨房弁円は、自分の幼少と、綽空の幼少時代とを、瞼(まぶた)に描き較(くら)べていた...
吉川英治 「親鸞」
...弁円にも弁円の信念がある...
吉川英治 「親鸞」
...何となだめても畜生のかなしさである、弁円は、研(と)ぎすました戒刀を抜いて、犬の鼻へ突きつけていい聞かせた...
吉川英治 「親鸞」
...人も羨(うらや)む生活(くらし)をしている」「まあいい」弁円は慰めるように...
吉川英治 「親鸞」
...何と弁円、知っているなら、松虫と鈴虫のありかでもおれに教えてくれねえか」「はははは、そいつあ、あべこべだ...
吉川英治 「親鸞」
...弁円がこの事件をもって...
吉川英治 「親鸞」
...弁円」「知れたことだ...
吉川英治 「親鸞」
...天城四郎の腕の力は抜けていねえぞ」「おもしろい」弁円は...
吉川英治 「親鸞」
...無念な顔をしている弁円のすがたを見て...
吉川英治 「親鸞」
...狩犬のような鼻を働かせていた播磨房(はりまぼう)弁円であった...
吉川英治 「親鸞」
...弁円は高らかにいった...
吉川英治 「親鸞」
...この弁円の顔向けがならぬ...
吉川英治 「親鸞」
...麓から弁円の前へ...
吉川英治 「親鸞」
...この板敷山の嶮(けん)を無難に通って行ったか?弁円を初め...
吉川英治 「親鸞」
...播磨公(はりまのきみ)弁円といわれて人に面(おもて)をあわされよう...
吉川英治 「親鸞」
...朱泥(あけ)で描いた魔神のような弁円の顔をじろと眺め...
吉川英治 「親鸞」
...この弁円の心に棲んでいた魔のしわざ...
吉川英治 「親鸞」
...まことをいえば、親鸞は、いつかおん身がこうして訪ねてくる日のあることを信じていた」「えっ、それまで、この弁円の心が、わかっておいでであったか」「何か、通ずるものがあったとみえる...
吉川英治 「親鸞」
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