...続いて早稲田派が新旗幟(きし)を建つるに到(いた)って...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...どうしても講堂を建つることが必要である...
大隈重信 「始業式に臨みて」
...お屋敷が建つらしいですよ...
太宰治 「善蔵を思う」
...――・ふりかへる柿の葉のひらり・アスフアルトもをんなくさい朝の風・叱られる馬で痩せこけた馬で梅雨ふる・はれたりふつたり青田となつた梅の実も落ちたまゝお客がない・梅雨晴の大きい家が建つ□・山頭火は其中庵にふくろうがうたふ△秘密を持たないやすらかさ...
種田山頭火 「行乞記」
...・春寒い鼠のいたづらのあと・春がしける日のなにもかも雑炊にしてすする・たたきだされて雨はれる百合の芽である・春時化のせせらぎがきこえだした・林も水があふれる木の芽土のしじまの芽ぶいてきた雑草草萠えるあちらからくる女がめくら籠りをれば風音の煤がふる暮れるまへの藪風の水仙の白さどこかで家が建つだいぶ日が長うなつた・やつと山の端の三日月さん追加一句春時化(シケ)...
種田山頭火 「其中日記」
...近いうちに家が建つことになっているその原には...
徳田秋声 「あらくれ」
...茫漠たる焼野に建物が建つたためには...
中原中也 「アンドレ・ジイド管見」
...なだらかな斜面に建つてゐた三層楼といふ感じの此のホテルは...
中谷宇吉郎 「ツーン湖のほとり」
...さゝやかな掘立小屋が建つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤もその離屋は泉水の上に建つてゐるとは言つても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は草木を本尊とする一つの宗教を建つる事が出来たと思っています...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...暗い色硝子のはまつた角の牛肉屋が取残された昔の物のやうに悲しくそこに建つてゐた」とある...
正岡容 「大正東京錦絵」
...「いる? オイ今松さん」だしぬけにガタリと建つけの悪いペンキ塗りの板戸を開けられて今松はびっくりした...
正岡容 「寄席」
...そして日本には男子と女子と別々に二つ建つてゐる...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...沖二氏の殉難の跡に記念碑の建つてゐるのを観た...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...それから二十年後には反對に井伊掃部頭の銅像が横濱に建つてしまひ...
吉川英治 「折々の記」
...沿岸三ヵ所に仮城を建つべく...
吉川英治 「三国志」
...どんどん建つにちがいない)(安土とちがい...
吉川英治 「新書太閤記」
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