...寝床には菅畳(すがだたみ)を延べる代りに...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...手だけを靜かに飮料(のみもの)の茶碗の方へ差延べる...
石川啄木 「新しい歌の味ひ」
...暗(やみ)の中から真白な手を延べる...
石川啄木 「病院の窓」
...暗の中から眞白な手を延べる...
石川啄木 「病院の窓」
...大きな葉が陰影をさし延べると...
犬養健 「朧夜」
...窮迫の彼等に救いの手をさし延べることも...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...止むを得ず二十一日に繰延べる事になつた...
薄田泣菫 「茶話」
...増田は自分の敷いてゐた汚ない毛布を延べる...
高濱虚子 「俳諧師」
...四人の妹がここで学課の復習もすれば寝床も延べるのだった...
徳田秋声 「縮図」
...既にして枝をさし延べるから...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...床を延べる時にはゆるりと御休みと人間らしい...
夏目漱石 「草枕」
...床(とこ)を延べる音が手に取るように聞こえました...
夏目漱石 「こころ」
...「お園」差し延べる丈太郎の双腕(もろて)の中へ...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...疊の上に延べると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...またしても呪はれたる愚かな双手を差し延べるとは何事だ...
牧野信一 「蝉」
...そして日を延べることが普通ではありませんか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人間の命をずつと延べることも...
森鴎外 「妄想」
...わたしは思はず両手をおまへに差延べる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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