...剳青(ほりもの)のある臂(ひぢ)を延べて...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...爾らのうち誰(たれ)かよくおもい煩いてその生命(いのち)を寸陰も延べ得んや...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...それから小机の上に紙を延べて借用証を書き始めたが...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...ベルリンの大会が日延べになったことが分ったので...
大杉栄 「日本脱出記」
...お髪サンが床を延べに来る...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...以前のやうに病氣になればすぐ床を延べて靜臥するといふやうなことは思ひも寄らぬ境遇となつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...此日は殊に蒸し暑い日であつたが例の八疊の室に文太郎は薄い蒲團を延べて肌脱ぎになつた儘暑苦しさうに寢てゐた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...赦してやろうじゃないか」老鬼はそこで両手を延べて大異をつかまえて起した...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...何でもアッパ・スウォンダム横町にある「金の延べ棒」という場所で見つかるはずとのことだった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...急いで床を延べる...
徳田秋声 「新世帯」
...日本主義者の側から感謝の手をさし延べられているのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...既にして枝をさし延べるから...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...くり延べたりする訳にも行かないものだから」「ごもっともだ」と僕は承認せざるを得なかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...両方から差し延べた手が...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...そんな手荒なことを』纖弱(かよわ)い腕を延べて...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...銀の延べ棒や金塊が木箱に隠されておる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...またしても呪はれたる愚かな双手を差し延べるとは何事だ...
牧野信一 「蝉」
...日延べを策したり...
吉川英治 「新書太閤記」
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