...剳青(ほりもの)のある臂(ひぢ)を延べて...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...渡瀬の方にさし延べた...
有島武郎 「星座」
...いきなり手を延べた...
石川啄木 「葬列」
...手早く延べて呉れた...
石川啄木 「天鵞絨」
...九時前に二人は蒲団を延べた...
石川啄木 「天鵞絨」
...銀の延べ煙管(ぎせる)に莨(たばこ)をつめて...
徳田秋声 「足迹」
...平たい延べ金の下飾りがついてるヴェニス製の大燭台(だいしょくだい)が一つあって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...まあ床を延べて蚊帳(かや)を釣るくらいなものです...
夏目漱石 「行人」
...編棒の手を止めて窓の方に首を差し延べた...
南部修太郎 「病院の窓」
...「お園」差し延べる丈太郎の双腕(もろて)の中へ...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...延べにして一千日――つまり一人の力では三年くらゐかゝりませう」それは當然のことでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ラッサを目ざした延べて何百人の努力がみな失敗に終ったということだったが...
久生十蘭 「新西遊記」
...旅行鞄(かばん)に入れた鉛の延べ棒を取り出して...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...銀の延べ棒や金塊が木箱に隠されておる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...別れてそののちたよりがないが心変わりがもしやまたたまたま会うのに東が白む日の出に日延べがしてみたいと――こうした文句を地でしゃべる味が何としても忘れられません...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...清子の懐中鏡を持ち上げて頸を延べたり縮めたりして合せ鏡した...
矢田津世子 「茶粥の記」
...幹太郎は自分で寝床を延べて寝...
山本周五郎 「花も刀も」
...わたしは思はず両手をおまへに差延べる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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