...お角と共に宇津木兵馬が再び吉原の廓内へ引返した時分には騒動は鎮(しず)まって...
中里介山 「大菩薩峠」
...一頃廓内(なか)で鳴らしましたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...祇園の廓内(くるわうち)でも好い位置を保てないのが不文の規則なのだ...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...廓内(なか)の大巻(おほまき)さんよりも奇麗だと皆(みんな)がいふよ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...父親はお辞義の鉄(てつ)とて目上の人に頭(つむり)をあげた事なく廓内(なか)の旦那は言はずともの事...
樋口一葉 「たけくらべ」
...いま廓内(なか)よりの歸りと覺しく...
樋口一葉 「たけくらべ」
...廓内(なか)の大卷(おほまき)さんよりも奇麗(きれい)だと皆(みんな)がいふよ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...お顧客(とくい)は廓内(かくない)に居(い)つゞけ客(きやく)のなぐさみ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...父親(ちゝおや)はお辭氣(じぎ)の鐵(てつ)とて目上(めうへ)の人(ひと)に頭(つむり)をあげた事(こと)なく廓内(なか)の旦那(だんな)は言(い)はずともの事(こと)...
樋口一葉 「たけくらべ」
...何處(どこ)で始(はじ)まつた廓内(なか)は鳥居前(とりゐまへ)か...
樋口一葉 「たけくらべ」
...そこの廓内に夜通しの営業に栄えてゐる一軒の食ひものやのあることに気づいた...
牧野信一 「病状」
...「雀大尽」は初秋の午前の廓内及び宵の口...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...薄霧晴れやらぬ廓内を...
正岡容 「東京万花鏡」
...足は自然に廓内へ向う...
山本笑月 「明治世相百話」
...廓内(くるわない)は跫音(あしおと)にみだれ合った...
吉川英治 「親鸞」
...廓内の大樹にもみな火がついて...
吉川英治 「親鸞」
...廓内から出て来るのを厳しく見張っていたのであるが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...母は、昼間の幾時間かを、廓内の一妓楼へ、お針さんに通い出していたのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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