...只本国ヘ送リタル二三ノ通信ト『パチノ』ノ墓穴廓内(カクナイ)ノ建築図トヲ残スノミナリ――というのです...
海野十三 「恐怖の口笛」
...また虎屋なればこそあの堂々たる城廓のような建築になっても商売繁昌するのであって...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...それにしても輪廓(りんかく)の好いみずみずした顔に見えたのは不思議だと思った...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...横線のみを眼(め)とすれば輪廓は何(なに)なるや考へ難(がた)し...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...彼は日本橋橋上(きょうじょう)の人物倉庫船舶等の輪廓を描くに日本画の特色たる墨色(ぼくしょく)の線を廃し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...吉原田圃の全景を眺めるには廓内京町(くわくないきやうまち)一二丁目の西側...
永井荷風 「里の今昔」
...廓(くるわ)のあと...
中里介山 「大菩薩峠」
...吉原の廓内で市街戦が起っているようなものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...鉄砲を持って来たものと見えるな」「吉原の廓内で鉄砲を打放(ぶっぱな)すというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...月に向う輪廓に沿い...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...これほど苦にならぬ輪廓は決して見出せぬ...
夏目漱石 「草枕」
...湖心の最深部の輪廓をしめす...
久生十蘭 「肌色の月」
...洋館といっている一廓も...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...廓町の道路には霰がつもって...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...――籠屋のおたまは若くて遊廓へ身を売り...
山本周五郎 「青べか物語」
...無欲にして明鏡の如くに澄み切った心――悪魔以上に廓然(かくぜん)冷々たる態度を以てこれに対すれば...
夢野久作 「鼻の表現」
...廓内(くるわない)は跫音(あしおと)にみだれ合った...
吉川英治 「親鸞」
...事態の輪廓が分ってくるにつれて...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索