...此莊嚴なる大廈は火の輪廓もて青空に畫き出されたるものゝ如くなり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...廓(くるは)を取巻いた柵の中には...
田山録弥 「百日紅」
...近ごろはかえって競争相手ではなかった西の方の廓の方でも...
徳田秋声 「挿話」
...が輪廓は少しく浮き上がる...
夏目漱石 「草枕」
...吉原の遊廓などを歩きつた...
萩原朔太郎 「追憶」
...その廓(さと)の権者(きれもの)が日影者になったのだから...
長谷川時雨 「最初の外国保険詐欺」
...遊廓は浅草田圃(たんぼ)へ移され...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...洲崎は今の遊廓が明治になつて本郷根津(ほんごうねづ)から移つてきてから賑はしくなつたのではなく...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...用(よう)ある折(をり)は廓(くるわ)の姉(あね)のもとにこそ通(かよ)へ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...それは一つある節穴が人の眼のように見えてそのぐるりの木目が不思議に顔の輪廓を形づくって居る...
正岡子規 「ランプの影」
...マレー人説には、虎食を卜うに、まず地に伏し、両手で若干の葉をとり熟視すれば、一葉の輪廓が、自分食わんと志す数人中の一人の形にみえるが首はない、すなわちその人と決定し食うと...
南方熊楠 「十二支考」
...体の輪廓が純粋になつてゐた事は...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...はっきりした輪廓(りんかく)をなして...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...寥廓(れうくわく)の不動なる路(みち)彼(か)れを塞(ふさ)ぎ...
與謝野寛 「失楽」
...方八町の城廓であったが――いま...
吉川英治 「新書太閤記」
...その一廓のうちで...
吉川英治 「親鸞」
...廓(くるわ)にいる妹をひかして...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...奈良奉行所を設けた一廓も近くであるし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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