...私が絶対に全廃することが出来ないとでも云つてゐるかのやうにむきになつてゐらつしやるやうですが...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...ある家にては断じて養蚕を廃するに至れり...
井上円了 「おばけの正体」
...政治あるいは外交に興味を有するが故に他の長所である文学を廃するというは少しも理由にならない...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...七百年の武断政治を廃する...
大隈重信 「憲政に於ける輿論の勢力」
...失敗したからとて断じて事を廃する様な意気地のない振舞(ふるまい)をしたことはない...
大隈重信 「青年の元気で奮闘する我輩の一日」
...その職に趣味を感ずるに至らずして中途で廃するものが多い...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...それには無駄な生徒いじめの訓練的な事は一切廃するがいい...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...この危険な土角造(トウカツづく)りの民家を全廃することはそう容易ではないらしい...
寺田寅彦 「災難雑考」
...おまけに七曜も廃するか...
寺田寅彦 「自由画稿」
...なおこの卒を廃する際にも若干の一時手当を交付したのである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...珈琲と葡萄酒とは帰国の後十幾年に及ぶ今日迄遂に全く廃する事のできぬものとなった...
永井荷風 「砂糖」
...数年来わたくしは宿痾(しゅくあ)に苦しめられて筆硯(ひっけん)を廃することもたびたびである...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...その廃学するとせざるとは、たいてい家の貧富の割合にしたがうものにして、廃する者は多く、廃せざる者は少なし...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...いはんや国文に漢字を廃するも漢字は永久に滅びざるをや...
正岡子規 「墨汁一滴」
...国民元気道義の根源たる神社を合廃するに...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...それは私が学問を廃することになつた後の事である...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...はじめて幕府の新しい生面が拓(ひら)かれると解さなくてはならない」「けれど根本理念を改廃するということ...
山本周五郎 「新潮記」
...荒廃するままにしてあったというが...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??