...昔支那の聖人の教へた中庸の精神を失はせるものだ...
芥川龍之介 「闇中問答」
...庸三は乾ききった心と衰えはてた肉体にはとても盛りきれないような青春を...
徳田秋声 「仮装人物」
...」庸三は仕方なしそういう気持にもなれたが...
徳田秋声 「仮装人物」
...葉子はその金でせめて箪笥(たんす)でも買いに行こうと庸三を促した...
徳田秋声 「仮装人物」
...「庸太郎さんとお茶を呑(の)んだりしていたもんですから……...
徳田秋声 「仮装人物」
...」庸三はそう思った...
徳田秋声 「仮装人物」
...その二階から見える庸三の庭では...
徳田秋声 「仮装人物」
...庸三も彼女の物質上のペトロンを失ったことに...
徳田秋声 「仮装人物」
...庸三はもちろん他の男にも同じ表情をしあるいはもっと哀切凄婉(せいえん)な眉目(びもく)を見せるであろう瞬間を...
徳田秋声 「仮装人物」
...庸三はサルンの片隅(かたすみ)に椅子(いす)を取ったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...葉子によって庸三に紹介された年少詩人のこの場合の立場の不利であったのはもちろんだが...
徳田秋声 「仮装人物」
...比較的凡庸な且つ無教育な一介の労働者は...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...ただ日常語はこの常識語を極めて常識的に無責任に利き目を計量しないで凡庸に習慣的に濫用するだけであって...
戸坂潤 「思想としての文学」
...彼はまさしく凡庸(ぼんよう)な役者と同じ魂をもっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...凡庸な役者は、台詞(せりふ)の意味には気もかけず、ただ台詞回しにばかり注意し、聴衆に及ぼすその効果を、得々として細心に見守っているものである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...又伊藤東涯は繋辭の中に包犧神農などを説いてゐることが、中庸の祖述堯舜、憲章文武の意味と合はないと述べてゐるが、一體上古帝王を數へるのに呂氏春秋尊師篇には神農、黄帝、、帝、堯、舜といふ順序になつてゐるから、繋辭傳に其上更に包犧を數へてゐるが如き、大體繋辭傳が呂氏春秋より新らしいものなることを想はしめるのである...
内藤湖南 「易疑」
...発して言辞と化する辺(あたり)には不思議にも中庸を失した点が多い...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
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橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
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