...また庭口から座敷へ上って来た時の事であった...
夏目漱石 「明暗」
...兎に角漸(ようや)く許されて庭口から表の方へ突き出されたのは...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...そっと戌刻(いつつ)(八時)前から行って庭口から入れて貰いましょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「俺(おら)がに用事かね」ヌツと庭口へ來たのは三十前後山出しらしい男です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...実際庭口から裏門へそっと出入りするなどは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...庭口から長んがい頤を覗かせて歸らうとすると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...佗(わ)びた折戸の庭口より入れば...
樋口一葉 「たけくらべ」
...家族のものが枯木を積重ねたあのような庭口から出入りする筈はないが……」とそんな事を漠然と思耽っていると...
松本泰 「日蔭の街」
...(庭口から歩み去る...
三好十郎 「好日」
...(ヨタヨタと庭口の方へ追う)おい...
三好十郎 「好日」
...三好と佐田はぼんやりして相対している)(そこへ下手庭口からツカツカ入って来る和服に袴で黒い手カバンを下げた男...
三好十郎 「好日」
...清の子の千枝子が庭口から入(はい)つて来た...
與謝野晶子 「帰つてから」
...すぐ庭口へ」と、近習番(きんじゅうばん)に促(うなが)されると、棟方与右衛門(むなかたよえもん)は、よけいに足も進まず、気も晦(くら)くなってしまう...
吉川英治 「鬼」
...庭口のくッついた商家の裏手へ立って...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...庭口も錠(じょう)を下ろしてある様子...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...庭口からこれへ」そう云い残して...
吉川英治 「源頼朝」
...庭口から廻って来た社家の雑掌(ざっしょう)が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――室内へ、庭口へ...
吉川英治 「無宿人国記」
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