...サッカーボールを追いかけて、子犬は庭中を奔竄した...
...円満な家庭中の人が...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...庭中に跪ける時に...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...諸人の庭中に言上する事を聞かしめ給ふ...
太宰治 「右大臣実朝」
...庭中の花を大きな篭(かご)へ折らせて...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...半月刀のような月は嵐の名残の雲を払いつくして皎々たる光を庭中の隅々に投げていた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...私の熱意はすっかり家庭中心に注がれていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...庭中の花と云う花も蔭(かげ)に入り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...庭中を火事のようにするんです...
豊島与志雄 「花子の陳述」
...すると庭中は空に聳(そび)ゆる高い梢(こずえ)から石の間に匍(は)う熊笹(くまざさ)の葉末まで一斉に水晶の珠(たま)を連ね...
永井荷風 「監獄署の裏」
...午飯(ひるめし)が出来たと人から呼ばれる頃まで、庭中の熊笹、竹藪の間(あいだ)を歩き廻って居た田崎は、空しく向脛(むこうずね)をば笹や茨(いばら)で血だらけに掻割(かきさ)き、頭から顔中を蛛(くも)の巣だらけにしたばかりで、狐の穴らしいものさえ見付け得ずに帰って来た...
永井荷風 「狐」
...雨の糸は高い空から庭中の樹木を蜘蛛の巣のやうに根気よく包んで居る...
永井荷風 「花より雨に」
...我も我もと四つ目垣を乗りこして木戸口から庭中に乱れ入る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...お庭中うたつて歩きました...
野口雨情 「つね子さんと兎」
...ほうきの先のみすみす重くなる紙くずを庭中ころがしまわるのも不思議です...
羽仁もと子 「女中訓」
...杉の新芽立ちの間から庭中を窺っているようだった...
室生犀星 「蛾」
...平常閉してある庭中の幽雅は木々草石の上にこもっていて...
室生犀星 「庭をつくる人」
...庭中人有人不語の境を読みたいものである...
室生犀星 「庭をつくる人」
...庭中に二十人ばかりも客がいるだろう...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
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