...それから二人(ふたり)で庫裡(くり)へ行つて...
芥川龍之介 「京都日記」
...谷は黒崎住職がすすめても庫裡へは上らず...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...庫裡(くり)――二三年前まで留守居の男のゐた庫裡を掃除して...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...今と少しも変らないこの庫裡に……...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...庫裡の座敷に対していたので...
田山花袋 「田舎教師」
...和尚(おしょう)さんは庫裡(くり)の六畳の長火鉢のあるところで酒を飲んでいたが...
田山花袋 「田舎教師」
...大通寺の境内は広く、規模は大きく、その中に本堂があり、表門があり、裏門があり、庫裡があり、書院があり、経蔵があり、鐘楼があり、鼓楼があり、盥漱所(かんそうじょ)があり、香部屋(こうべや)があり、蘭亭があり、枕流亭(ちんりゅうてい)があり、新御殿があり、土蔵があり、示談講があり、総会所があり、女人講があり、茶所があり、白砂会所(しらすなかいしょ)、二十八日講、因講(ちなみこう)までを数えると、ちょっと一息には言えない建物があるのですから、その一角で、この深夜、ひとり捨てられた人の子が、全力を尽して号泣していたところで、いずれの隅まで反応して人の眠りを驚かすか、甚(はなは)だ怪しいものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...庫裡へ行って見たが誰も居ない...
中里介山 「武州喜多院」
...ツイ先に立って庫裡へ入ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...庫裡へ一と晩泊めることになったが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...庫裡の八畳の床の間には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...庫裡の奧には、住持の春嚴和尚(をしやう)と小坊主の岩良が、鼠に引き殘された、坊主雛(びな)のやうに淋しく控へてをりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日向(ひなた)の庫裡に招じ入れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...庫裡(くり)の方(はう)へ向いて...
與謝野寛 「蓬生」
...さすがは東勝寺の庫裡(くり)」と...
吉川英治 「私本太平記」
...庫裡(くり)ではさかんな炊煙(すいえん)だった...
吉川英治 「私本太平記」
...又八は庫裡裏(くりうら)の寝小屋を借りて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そっと庫裡(くり)の横から戸を開けて出た...
吉川英治 「山浦清麿」
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