...こういう座興の戯れが折角実業界へ飛込もうとするマジメな希望をどれほど妨げたかは解らなかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...この点はどうでしょう」明智の言葉は座興にしては少し真剣すぎる様に思われます...
江戸川乱歩 「黒手組」
...もともと座興ではじめた仕事ではなかった...
太宰治 「座興に非ず」
...いや/\これは座興なるぞ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...わたくしが始めてチャイコウスキイの作曲イウジェーン・オネーギンの一齣が其の本国人によって其の本国の語で唱われたのを聴得たのは有楽座興行の時であった...
永井荷風 「帝国劇場のオペラ」
...固よりその場の座興なれば芸の雑駁は咎むるもの却って野暮の嗤を招かん...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...ほんの一座の座興にお角を怖がらせてみたものとしても...
中里介山 「大菩薩峠」
...兵馬としては座興でもなし...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほんの座興だったのさ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...新国劇の明治座興行のとき...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...すんでみれば座興話だが...
秘田余四郎 「字幕閑話」
...をかしいこともあるものだといふ座興であるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...」姑や定吉は座興のやうに聞き流して笑つてゐたが...
正宗白鳥 「玉の輿」
...座興に笑って頂くくらいのものですから」松尾は侍女に命じて笛をとりよせた...
山本周五郎 「いさましい話」
...囃(はやし)の座興があった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...座興をいったつもりであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...一座興じて、「では、今宵武蔵もここへ参る筈ゆえ、見事撃ち取って見せぬか」と、幾何(いくばく)かの賞金が懸けられたのである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...すっかり座興を攫(さら)われてしまった形で沈黙していた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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